2018 Fiscal Year Annual Research Report
Research on reproduction of the sense of security that parents give to their children
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17K19993
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田中 文英 筑波大学, システム情報系, 准教授 (50512787)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
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Keywords | 知能ロボティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
当初研究計画における最大目標であった安心感調査実験を実施した。この実験で得られたビデオの分析を進め、アバターロボットに対する参加者の挙動などから、幼児への安心感付与に重要と思われる要素の検討を行った。 その結果、計画作成時に予想していた以上に現状のコミュニケーションロボット単体では安心感付与能力が不足していることが判明し、実験でコントロールしていた伝送要因(ユーザ特徴)としては、親の顔情報など視覚情報と、親の声情報など音声情報の双方が必要であり、さらには幼児に対して与えていた対話の内容など、より高次の要因も強く影響していることが示唆されている。 こうした別要因の一例として、昨年次の後半からロボットの外装テクスチャに着目していたが、この延長で当初研究計画には無かった新たなテーマとして温度可変性に着目した研究を開始した。今年度はペルチェ素子を用いた体表温度可変能力を有するロボットプロトタイプを開発し、その情動表出性に着目したユーザ実験をも行った。また、ユーザの身体ポスチャーや、ユーザ自身に対する接触動作に着目した研究も進めた。 これらの研究成果は、人工知能学会全国大会、計測自動制御学会SI2018、国際会議ICSRにて発表しており、ICSR 2018 Best Robot Design Finalistにも選出されている。 このように、本研究は、2年間の短期計画ではあったが、当初研究計画で予定していた内容に留まらず、そこで得られた内容から示唆された新しいテーマにまで進捗することができた。
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Research Products
(6 results)