2019 Fiscal Year Annual Research Report
Development the brain-machine interface with optimal recognition of environmental information and users' intention
Project/Area Number |
17K19998
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小谷 潔 東京大学, 先端科学技術研究センター, 准教授 (00372409)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | Brain-Computer interface / P300 |
Outline of Annual Research Achievements |
環境情報と親和性の高いBrain-Computer Interfaceを構築するため,光学シースルー方式のMixed Realityについて,環境情報を考慮した選択肢の提示と実際の車いす駆動システムの開発を行った.以下にそれぞれについて述べる. 光学シースルー方式は従来用いられていたビデオシースルー方式に比べて自然な視野の確保と時間遅れのない情報提示が可能となり,より直観的な脳と外部環境のインタラクションが可能となることが期待される.一方で,仮想マーカを現実の3次元シーンにどのように重畳表示するかが重要なポイントとなる.特に奥行き方向についてマーカが隠れるような場合,選択肢マーカを部分的に表示しないことで解決を図ったが,どうすると利用者が注目すべきマーカにばらつきが生じ,うまく識別できないことがわかった.そのため,奥行き方向の識別問題にはマーカのサイズ,形を調整して刺激提示することが重要であることが明らかとなった. 最終的に,これまでの研究で構築してきた刺激提示手法,脳波解析手法,脳波識別手法を1つのシステムに組み込み,さらにリアルタイムで稼働させることで,実際に利用者意図に基づいて車いすを駆動するシステムを構築した.所定の場所への移動成功精度は68%であり,チャンスレベルの2.8%と比べて適切にシステムが構築・駆動していることを確認した.これによって,環境情報を考慮したスマートかつ利用者にとって自然な情報提示に基づく車いす駆動システムを構築することができた.
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