2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
17K20032
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
浜田 道昭 早稲田大学, 理工学術院, 教授 (00596538)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩切 淳一 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 助教 (40770160)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2022-03-31
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Keywords | 長鎖ノンコーディングRNA / クロマチン / 相互作用 |
Outline of Annual Research Achievements |
哺乳類ゲノムの大部分は,コーディングあるいはノンコーディングRNAを転写している.このうちノンコーディングRNAの一部は,クロマチンと相互作用を行い, エピジェネティックな制御を行っていることが示唆されている.本研究の目的は,RNA-クロマチン相互作用に寄与する因子(配列特徴など)を,大規模オミクスデータおよびバイオインフォマティクス技術を用いて同定し,RNA-クロマチン相互作用のモデルを構築することである.
第一に,RNAとクロマチン相互作用のメカニズムを解明するために,lncRNAとクロマチンの相互作用予測 を行うモデルを構築し,構築したモデルからどのような特徴が相互作用い寄与しているかの検討を行った.今回は新たなデータとして,MARGI, GRID-seq, Red-C, ChAR-seq, SPRITEなど複数のデータを統合して信頼性の高いデータの構築を行った.現在は,このデータを用いた予測モデルの構築を行っているところである.
第二に,RNAとDNAの直接的な相互作用であるR-loopに関して,網羅的実験データを用いて,R-loop形成に必要な配列特徴の解析を行った.その結果,R-loopの形成には,トランスポゾンLINE配列の残骸が含まれている傾向があることが示された.また,それ以外の複雑生の低い配列や単純な繰り返し要素も,R-loopの形成に寄与をしていることが明らかとなった.これらの特徴は,RNA-クロマチン相互作用のモデルを構築する際に有用であることが示唆された.本研究成果は,Mobile DNA, 12(3), 2021に掲載されている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
今年度は,信頼性の高いデータセットの構築およびR-loopの配列特徴の特徴づけを行うなど大幅に進捗が得られた.
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得られた知見とデータセットを用いて,RNA-クロマチン相互作用に関する予測モデルの構築を行い,本研究の完了としたい.
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Causes of Carryover |
コロナの影響があったため
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Research Products
(1 results)