2018 Fiscal Year Research-status Report
Effects of Metal Nanoparticles on Gut Microbiome and Immune System using Medaka
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17K20047
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
柏田 祥策 東洋大学, 生命科学部, 教授 (20370265)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮西 伸光 東洋大学, 食環境科学部, 教授 (80372720)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | メダカ / 二酸化チタン / 細菌叢 / 酸化毒性 / 免疫 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,ルチル型TiO2 NPsの水環境における生態リスクを評価するために,メダカを用いてTiO2 NPsが免疫および表皮・腸内の細菌叢に与える影響を評価した。 免疫関連遺伝子発現の結果について,メダカ受精卵,孵化仔魚および成魚に,SNCまたはTiO2 NPを 0 mg/lおよび 0.05 mg/lで24時間曝露した。成魚においては,試験開始24時間後とその後さらに清浄なERMに移し24時間飼育したメダカを臓器ごとに解剖しサンプリングを行った。胚発生初期のメダカではNFκB1,NFκB2およびTNFαの遺伝子発現パターンに生物学的有意であると思われる一貫性はみられなかったが,胚発生後期以降へと発生段階が進むにつれ,SNC曝露群においては3つの免疫関連遺伝子の発現が有意に抑制され,特に免疫担当細胞を産生するとされている脾臓組織における遺伝子発現について顕著に抑制されていた。一方でTiO2-NP曝露群では,免疫関連遺伝子の発現が有意に亢進された。 RNAseq(16S RNAメタゲノム解析)では、先と同様に,SNCまたはTiO2-NPを曝露後,メダカの表皮および腸内の細菌叢を採取して,細菌叢の16S rRNAメタゲノム解析を行った。SNCあるいはTiO2-NPの曝露によって表皮および腸内細菌叢の種構成あるいは割合が変化した。そこから算出したα多様性はコントロール(表皮:24,腸管:13)に対してSNC曝露により減少傾向(表皮:21.0,腸管:7.0)を示した。一方、TiO2-NP曝露により増加傾向(表皮:40.0,腸管:28.0)を示した。また,血液凝集活性法によるレクチン活性は,オスのメダカについてコントロールの最終凝集活性が128.0だったのに対し,SNCあるいはTiO2-NPを曝露した場合,両曝露ともに16.0へと減少した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画に従い,概ね順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
MALDI-TOF-MSによる糖鎖解析およびSP-ICP-MS分析による粒子体内分布解析については,予備試験を実施中であり。予定通り推進している。
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Research Products
(4 results)