2019 Fiscal Year Annual Research Report
Simultaneous achievement of toxic N-containing compounds removal and syngas recovery via catalytic reforming of product gas from gasfication of N-containing plastic wastes
Project/Area Number |
17K20057
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
熊谷 将吾 東北大学, 環境科学研究科, 助教 (40757598)
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Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2020-03-31
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Keywords | 熱分解 / ポリウレタン / リサイクル |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの検討においてNi/Mg/Al触媒がHCNの分解に有効であることを見出したため、本年度は、まず、様々な組成のNi/Mg/Al触媒を調製し、HCNの分解効果および合成ガス収率について検討を行った。触媒として、仕込比Ni:Mg:Al=10:23:67, 10:45:45, 10:67:23の異なる元素比のものを共沈法により調製した。触媒の還元処理による効果も検討するため、水素還元の有無の触媒も準備した。廃ポリウレタン試料を500 ℃で熱分解したものをこれら触媒を用いて800 ℃で水蒸気改質することで、触媒の添加効果を評価した。結果、還元処理を施したAl比率が最も高い触媒を用いた場合に最大のガス収率1925 mL/g-sampleが得られ、還元処理を施したAlおよびMg仕込比が同じ触媒を用いた場合、HCN収率が最小の0.9 wt%(0.5 vol%)となった。これら触媒のキャラクタリゼーションの結果、MgおよびAl仕込比が同じ触媒のNi粒子は最も小さい平均33 nmとなり、他の触媒と比較して触媒活性が高い可能性が示された。最も効果の高かったMgおよびAl仕込比が同じ触媒の繰返し使用および再生処理の効果を検討した。触媒を同条件で5回使用し続けた結果、ガス収率は初回使用時の75%程度まで低下することが確認された。これは主に触媒表面へのコーキングおよびNi粒子の凝集が原因だった。5回使用後に、触媒表面に付着したコークの燃焼処理およびNiへの還元処理を行ったところ、凝集したNiは再び分散し、ガス収率も触媒初回使用時と同等のレベルに復活した。よって、本触媒が、ポリウレタンを始めとする熱分解においてHCNを発生する廃プラスチックのガス化において、HCNの分解および合成ガス回収を可能とすることが確認された。
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