2018 Fiscal Year Annual Research Report
Development of drug evaluation system in cultured human iPSC derived neuronal network which evoked sleep-awake rhythm
| Project/Area Number |
17K20111
|
|---|
| Research Institution | Tohoku Institute of Technology |
|---|
Principal Investigator |
鈴木 郁郎 東北工業大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90516311)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辛島 彰洋 東北工業大学, 工学部, 准教授 (40374988)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2017-06-30 – 2019-03-31
|
| Keywords | ヒトiPS細胞由来ニューロン / 睡眠 / 概日リズム / Neuromodulator / 微小電極アレイ / LTD / 徐波 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、初めにヒトiPS細胞由来ドーパミンニューロンを用いて睡眠覚醒調節に関与することが知られているneuromodulatorに対する応答を調べた。免疫化学染色により、中脳由来のドーパミンニューロンの存在を確認した後、各種ドーパミン受容体やセロトニン受容体が電気生理学的機能を有していることを薬理学的に確認した。各種アミン・コリンに対する用量依存的な自発活動の変化を検出し、24時間周期のセロトニン投与では、同期バースト発火頻度が24時間周期で変動することがわかった。次に、ヒトiPS細胞由来グルタミン酸ニューロンを用いて1Hzの電気刺激(LFS)を15分間、90分毎に４回与え、自発活動におけるネットワークの結合強度を評価した。その結果、1Hzの電気刺激後にネットワークの結合強度が減衰すること、刺激前に強い結合強度であるほど減衰することがわかった。睡眠恒常性仮説では、ノンレム睡眠中に観察される特徴的な脳波である約１Ｈｚの徐波がニューラルネットワークのシナプス結合を弱めることが示唆されている。本結果は、培養ヒトiPS細胞由来ニューロンにおいてもLFS によってLTD様の現象が誘発されたことを示している。Neuromodulatorや電気刺激によって、ヒトiPS細胞由来ニューロンに睡眠・覚醒状態を惹起させる方法は、睡眠中の徐波のメカニズム研究や睡眠覚醒状態依存的なin vitro薬効評価に応用することができると考えられる。
|
