2018 Fiscal Year Research-status Report
Specific control of filamentous bacteria Kouleothrix using bacteriophage
Project/Area Number |
17KK0010
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
新田見 匡 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 特別研究教員 (20377089)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | 水質汚濁・土壌汚染防止・浄化 / バイオテクノロジー / 医療・福祉 / ウィルス / 細菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
コウレオスリックスなど活性汚泥中の糸状性細菌を宿主とする溶菌性のファージの探索と解析を行った。 1. ファージの探索 活性汚泥から分離培養された糸状性細菌(11株)に、都市下水処理施設(15施設)より採取した活性汚泥の上澄み液を精密ろ過した透過液(ファージ混合液)を添加し、細菌とファージの共培養を行った。寒天培地での培養において、1株の細菌について、ファージによる溶菌(プラーク)を確認した。プラーク部位の寒天を採取し、同細菌株との共培養を繰り返し、ファージの分離精製を行った。 2.ファージの解析 分離精製したファージについて、細菌を溶菌する力価が十分であることを確認するとともに、その溶菌が宿主特異的であることを確認した。同ファージを電子顕微鏡で観察した結果、頭部のサイズの大きなファージであることが分かった。また同ファージから核酸を抽出してゲノム解読を行った。しかし細菌の核酸の混在などにより、ファージの塩基配列を決定することはできなかった。そのためファージの系統、および潜在的な機能を特定するには至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本年度はコウレオスリックス属の糸状性細菌を宿主とするファージを探索し、その分離精製と解析を計画していた。しかし目的のファージを得ることができなかったため、遅れていると評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
海外の下水処理施設の活性汚泥より分離培養された糸状性細菌を宿主とする溶菌性のファージの探索と解析を継続する。また疾患の原因となる細菌を宿主とするファージの探索と解析も実施する計画である。
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