2020 Fiscal Year Research-status Report
Study of the multi-isotope method to trace study of the natural tritium
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17KK0015
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Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
赤田 尚史 弘前大学, 被ばく医療総合研究所, 教授 (10715478)
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Project Period (FY) |
2018 – 2021
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Keywords | 宇宙線生成核種 / トリチウム / ベリリウム-7 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は4月に集中観測を実施予定であったが、新型コロナウイルスの影響により渡航することができなかった。また、2020年3月よりハンガリーパンノニア大学においても大気水蒸気および大気エアロゾルの連続観測を開始したが、大学内での研究活動に制限がかかったため、一連の観測継続を断念した。大気エアロゾルと大気水蒸気についてはそれぞれ5試料だけ採取することができた。共同研究者の協力の元に試料の処理および分析を実施する予定であった。しかしながら、2020年3月後半より約1ヶ月半程度、ハンガリー国内において研究用の液体窒素の供給が一時制限されたため、Ge半導体検出器を冷却することができず測定することができなかった。また、供給再開後に測定を試みたが、Be-7の半減期は53日程度と短く、検出することができなかった。 宇宙線生成核種の大気中濃度は春季と秋季に比較的高くなることから2020年11月からの渡航を検討していたが、状況は回復せず断念した。2021年度も春季の集中観測は困難なため、秋季-冬季の渡航を検討している。また、渡航できなかった時のことを考え、青森県弘前市と北海道札幌市において大気中宇宙線生成核種の連続観測を開始した。今後福島県浪江町においても同様の観測を開始する予定であり、成層圏から対流圏への物質の輸送についての検討を進めていきたい。 一方、2021年度に渡航可能になった時の為、大気水蒸気を捕集した吸湿剤からの水分回収について、加熱水分回収-BG水添加-メモリ除去、の一連の作業を一つのシステムで実施するため改良した。日本における予備試験は良好であり、次回渡航した際に、パンノニア大学の実験室に設置する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
これまでの現地での活動により集中観測の準備はできているものの、新型コロナウイルスの影響により渡航できないため、東欧内陸地域での観測が実施できていない。そのため、研究は遅れている。2021年度の渡航も難しい状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度も春季の集中観測は困難なため、秋季-冬季の渡航を検討している。また、渡航できなかった時のことを考え、青森県弘前市と北海道札幌市において大気中宇宙線生成核種の連続観測を開始した。今後福島県浪江町においても同様の観測を開始する予定であり、成層圏から対流圏への物質の輸送についての検討を進めていきたい。
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[Journal Article] Low-volume Electrolytic Enrichment for Tritium Measurement Using Improved Solid Polymer Electrolyte System at NIFS and Its Application2020
Author(s)
Naofumi Akata, Chie Iwata, Akemi Kato, Masahiro Tanaka, Hirofumi Tazoe, Nagayoshi Shima, Kimpei Ichiyanagi, Miklous Hegedus, Gergo Bator, Tibor Kovacs, Hideki Kakiuchi
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Journal Title
Radiation Environment and Medicine
Volume: 9
Pages: 93~97
Peer Reviewed / Int'l Joint Research
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