2021 Fiscal Year Annual Research Report
What impact does the educational governance have on civic education and political participation?
| Project/Area Number |
17KK0043
|
|---|
| Research Institution | The University of Tokyo |
|---|
Principal Investigator |
村上 祐介 東京大学, 大学院教育学研究科(教育学部), 准教授 (00423434)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2018 – 2021
|
| Keywords | 政治制度 / 党派政治 / 市民性教育 / 国際比較調査 / 比較政治学 / 比較教育学 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は現地での研究を引き続き継続し、予定通りの日程で帰国した。渡航期間のごく初期を除きほとんどの期間で渡航先の研究機関が閉鎖されたため、資料収集や事例調査に関しては十分に実施することが難しかったが、データ分析や文献検索・収集等はおおむね実施することができた。
本年度はこれまで行った研究について、このテーマでの研究が比較的盛んに行われているヨーロッパの政治学会で発表を行った。比較政治学などの分野では、政治制度や政党政治の様態が教育制度や教育予算に与える影響について、主に福祉国家論や社会政策などの観点から研究が蓄積されている。一方で、政治制度や政党政治の様態が市民性教育などを通じて将来・現在の主権者の政治参加や政治意識にいかなる影響を与えているかという問いに関しては、政治と教育との関係を考えるうえで非常に重要であるが研究が進んでいない。本研究は渡航直後に発生したコロナウイルス感染症流行のため事例研究などは困難であったが、国際比較調査の大規模データなどを用いて分析を行い、その成果を国際学会において発表した。
渡航から帰国後は、学会発表の準備と実施を行うとともに、今後の実証分析の方向性を改めて検討し、国際比較調査のデータ分析をさらに進めることができた。今後は、比較政治学や比較教育学における教育政策研究の発展や研究の蓄積を踏まえたうえで、本研究の位置づけを明確にしつつ実証分析を引き続き行うことが求められる。
|
