2018 Fiscal Year Research-status Report
Financial globalization and economic growth in Africa
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17KK0079
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
杉本 喜美子 甲南大学, マネジメント創造学部, 教授 (70351434)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | 金融統合 / 資本流入 / 経済成長 / アフリカ / グローバル化 / 株式市場 / 金融深化 / スピルオーバー分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
フランスAix Marseille UniversityのGilles Dufrenot教授と共同研究の形で、アフリカにおける金融グローバル化は技術生産性を押し上げているのか、実現可能な産出量水準そのものを上げることでアフリカ諸国の生活水準を向上させ、貧困削減に貢献しうるかを検証した。アフリカ諸国は発展段階が異なるだけでなく、投資家が注目する保有資源も異なるため、援助、送金から外資系金融機関による貸付、直接投資、間接投資まで、資金流入の形と行先は様々である。そこでこうした事情を考慮可能な確率フロンティアモデルとパネル分位点回帰モデルを用いて分析した。この論文はInternational Atlantic Economic Societyのアテネ年次学会やアジア経済研究所(申請者が発表)、神戸大学や大阪学院大学のワークショップ(共著者が発表)などで発表させていただき、現在論文投稿の準備段階にある。 次に2018年12月に共同研究者を日本に招聘した際、甲南大学の学生に開発経済学の講義の一環として人口問題に関して講演していただき、アフリカの人口問題に関する共同論文の執筆可能性も検討した。また当該共同研究の主題、アフリカにおける金融グローバル化の実態をより詳細に把握するため、一次産品価格の変動と資本流入の因果関係を明らかにする論文執筆にむけて話し合いを実施し、現在、データの整備と実証段階にある。同時に大阪学院大学の松木隆教授を含めた共同研究の形で、Dynamic Modelling and Econometrics in Economics and Finance(2020年3月Springer社から出版予定)の1章(Quantile and copula spectrum:先述の共同論文の推計手法を高度化するため、計量手法に関するサーベイと実証結果を含む)を執筆予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2018年12月に共同研究者のGilles Dufrenot教授を2週間招聘できたことで、2020年3月からフランスで始まる半年間の共同研究の下準備を大きく進めることができたと考えている。(なお、この招聘は、申請者の[2016-18年度基盤研究(C)_16K03763_アフリカにおける金融深化と経済成長:金融統合が果たす役割]で往復交通費を、共同研究者所属機関より宿泊費を充当するという形で実施していることから、本研究基金の経費とはなっていない)
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Strategy for Future Research Activity |
共同研究者であるフランスAix Marseille UniversityのGilles Dufrenot教授が、在日フランス大使館が提供している第4回「エクスプロラシオン・ジャポン」(フランスの研究機関の研究者を対象とした渡航費助成プログラム)に採択されたことから、2019年12月に2週間ほど再来日される予定となっている。そこで、現在進めている論文を、横浜国立大学、大阪学院大学などのWorkshopで発表できるよう、受け入れ側として計画を進めている。また同時に、共同研究の論文についての打ち合わせを滞在期間中に進めていく予定である。
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Research Products
(7 results)