2019 Fiscal Year Research-status Report
Financial globalization and economic growth in Africa
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17KK0079
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Research Institution | Konan University |
Principal Investigator |
杉本 喜美子 甲南大学, マネジメント創造学部, 教授 (70351434)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | 金融統合 / 経済成長 / 人口増加 / 生産性 / 資本流入 / アフリカ / 金融深化 / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
フランスAix Marseille UniversityのGilles Dufrenot教授と共同研究で、発展途上国/新興国の人口増加が労働生産性の非効率性をもたらすこと、つまり人口ボーナスではなく、人口「負担」となっていることを、パネル確率フロンティアモデルとパネル分位点回帰モデルという2つの手法を用いて、世界4地域間/内の各国労働生産性を比較することで示した。サブサハラアフリカは、世界4地域の中で人口増加による恩恵を最も活用できていないと明らかにした。人口増加が生産性の非効率をもたらす要因は、無給や脆弱な雇用形態/女性の低労働力参加率などの労働障壁や、高い人口密度による負の空間的混雑効果にあること、移民の活用は効率性を改善しうること、現時点での生産可能性の違いは人的資本政策(保健と教育)と資本賦存量の違いによると結論付けた。 Gilles Dufrenot教授は、在日フランス大使館の提供する第4回「エクスプロラシオン・ジャポン」 (仏研究機関研究者対象の渡航費助成プログラム)に採択され、2019年12月に再来日された。そこでこの論文を、大阪学院大学のWorkshop(12月9日)と、横浜国立大学のYNU-AMSE Joint Workshop “Exchange Rate, Trade, and Productivity in Asia and the World”(12月13日)で発表していただいた。 昨年度に進めた、アフリカの金融グローバル化は技術生産性を押し上げているかに関する共同論文は、申請者自身がThe Society for the Study of Emerging Markets) Euro Conference(ミラノ6月27日)Asia-Pacific Economic Association年次大会(福岡8月1日) に発表し、現在論文投稿準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年12月に共同研究者のGilles Dufrenot教授が日本に再来日されたことで、2020年3月からフランスで始まる半年間の共同研究の下準備を大きく進めることができた。また、2019年12月から2月まで3か月間、Gilles Dufrenot教授の指導している博士課程のMeryem Rhouzlaneさんを甲南大学に短期研究生として受け入れ、共同研究(financial stability targetが先進国量的緩和QEの金融政策スタンスに与える影響を実証分析)論文を書き始めている。同時に、Rhouzlaneさんの博士審査会(2020年6月26日と11月中旬の2度を予定)に審査委員として出席予定である。また、Paris School of BusinessのBenjamin Keddad准教授の研究指導資格(Habilitation a diriger des recherches)審査委員会(同じく2020年6月26日を予定)にも審査員として参加するべく、報告書を提出したところである。 共同研究者Gilles Dufrenot教授がSPRINGER社から『Recent Econometric Techniques for Macroeconomic and Financial data』を出版すべく動いていることから、Dufrenot教授と大阪学院大学松木隆教授と共著で“Quantile and copula spectrum: a new approach to investigate cyclical dependence in economic time series”を執筆し、現在校正準備段階である。
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Strategy for Future Research Activity |
2020年3月9日~9月15日まで、当該基金を活用させていただきフランスAix Marseille UniversityのAix-Marseille School of Economicsに留学する予定で動いていたが、コロナウイルスの蔓延により、渡航が延期となった。当初は、2020年6月24-25日に、Aix Marseille Universityの先生方と、日本の同研究分野の先生方を招いて“French/Japanese Conference on Asian and International Economies in an era of globalization”を開催すべく準備を進めていたが延期となった。現在は渡航不可の現状であるが、渡航可能となった時点でこの会議を開催できるよう、共同研究者のGilles Dufrenot教授と話し合いを進めている。先述のMeryem Rhouzlaneさんの博士審査会、およびBenjamin Keddad准教授の研究指導資格審査会に関しては、オンライン参加を予定している。さらには、2020年4月28-30日アフリカ・トーゴのロメ大学で開催される西アフリカ通貨統合に関する国際会議“Qual monnaie pour quel developpement en Afrique de l'Ouest:ECO 2020”で西アフリカ通貨統合の実証分析に関して発表するため準備していたが、それも延期となっている。 残念ながら、コロナウイルスの収束が不確定で、2020年9月までの渡航見通しが立たないこと、甲南大学在籍学部のスタッフ数の問題により、研究休暇期間の延長が一切認められないことから、当該基金を活用させていただく形での研究休暇を断念せざるをえない状況である。そこで、上記の共同Conferenceだけでも実施できればと計画している。
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Research Products
(6 results)