2021 Fiscal Year Research-status Report
Research for the Cauchy problem for nonlinear Klein-Gordon equations in homogeneous and isotropic spaces
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17KK0082
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
中村 誠 山形大学, 理学部, 教授 (70312634)
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Project Period (FY) |
2018 – 2022
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Keywords | 偏微分方程式論 / 一様等方計量 / 初期値問題 / 爆発解 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究を継続しつつ、次に取り組んだ。(1)ド・ジッター空間において、ハートリー型の半線形項を持つクライン・ゴルドン方程式の初期値問題を考察した。空間が膨張する場合の小振幅大域解の存在とその漸近挙動、空間が収縮する場合の局所解の存在と爆発解の存在を示した。(2)ド・ジッター空間において、半線形拡散方程式を考察し、初期値が小さい場合の時間大域解の存在と高次漸近挙動を示した。特に、ハッブル定数が正の場合には、線形的漸近挙動であり、負の場合は非線形的漸近挙動であることを示した。(3)一様等方空間において、半線形複素ギンツバーグ・ランダウ方程式の初期値問題を考察した。小さい初期値に対する時間大域解の存在と漸近挙動を示した。また、初期値がある条件を満たす下での会の爆発も示した。幾つかの時空間において、藤田指数と呼ばれる非線形指数を決定した。(4)ド・ジッター空間において、虚質量と4次のポテンシャルを持つクライン・ゴルドン方程式の初期値問題を考察し、爆発解の存在証明と、自発的対称性の破れが生じた場合の小振幅大域解の存在を示した。小振幅解の漸近挙動も示した。その他の考察として、ド・ジッター時空におけるハートリー型の非線形項を持つシュレディンガー方程式の初期値問題を考察し、時間大域解の存在条件を考察した。また、相対論的量子力学における非線形ディラック方程式を一般の時空において考察し、初期値問題を考察した。以上の考察は、現在論文にまとめている。8月にベルギーで開催された国際研究集会において、偏微分方程式論と相対性理論についてのセッションを海外研究者二名と共に組織した。本研究集会のプロシーディングの出版を企画した。また、2022年8月に東京で開催予定の国際研究集会の準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症による海外渡航制限のため、海外共同研究者との研究交流に遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症による海外渡航制限と渡航先状況を考慮しながら、海外渡航を実施する。
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Research Products
(5 results)