2020 Fiscal Year Research-status Report
銀河形成期における宇宙網から銀河へのガス降着過程の研究
Project/Area Number |
17KK0098
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Research Institution | National Astronomical Observatory of Japan |
Principal Investigator |
松田 有一 国立天文台, アルマプロジェクト, 助教 (20647268)
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Project Period (FY) |
2018 – 2021
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Keywords | 銀河形成 / 宇宙網 |
Outline of Annual Research Achievements |
宇宙網は冷たい暗黒物質による構造形成パラダイムから予言されるネットワーク構造である。そして、銀河はネットワーク構造の接点に向かって流れ込むガスによって形成されると考えられている。したがって、銀河形成を理解するには宇宙網の詳細な観測的研究が重要である。基研究課題では、すばる望遠鏡超広視野カメラ(HSC)を用いて、遠方宇宙の原始銀河団の宇宙網を水素ライマンアルファ輝線をプローブとした探査を推進する。本研究では、さらに世界最高レベルの観測施設(アルマ、Keck、VLT、JWST) による総合的アプローチを行い、宇宙網から銀河へのガス降着過程の解明を目指す。
基研究課題ではすばるインテンシブ枠プロポーザル(98時間)がS21A期に採択され、2021年から2023年にかけて観測が行われることになった。本研究による国際共同研究として、カナダの研究者と協力して、カナダフランスハワイ望遠鏡による紫外線(Uバンド)観測の提案も採択された。また、すばる望遠鏡のシュプリームカム(S-Cam)とケック望遠鏡のLRISによるデータをカリフォルニア工科大学の共同研究者と共同で解析を行い、原始銀河団中心部で宇宙網の兆候を発見した。それに対して英国ダーラム大学の共同研究者と共同でアルマ望遠鏡と欧州南天天文台VLT/MUSEによる追観測を行い、サイエンスに論文を出版した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
共同研究は進み、成果も出てきているが、Covid-19の影響で、まだ渡航できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
現地に行けていないが、zoomなどのオンラインでの会議を開催し、共同研究をできるだけ進めるようにする。
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Research Products
(5 results)