2018 Fiscal Year Research-status Report
Light management consortium
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17KK0133
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
村井 俊介 京都大学, 工学研究科, 助教 (20378805)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | セラミックス / 光マネジメント / ポラリトニックデバイス / 強結合状態 / 光源技術 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者は金属ナノ粒子アレイのナノ加工技術において先端技術を有し、他方渡航先の海外共同研究者(申請時はオランダ基礎エネルギー研究所、現在はアイントフォーヘン工科大学に異動、装置もすべて移動済みで研究目的に変更なし)は先端光学測定技術を有する。この点において両者は相補的な関係にあり、ナノ加工基板供給と先端光学測定のサイクルに基づく共同研究をおこなう。光マネジメント科学の学理確立に向けて、特にアレイを省エネルギー・高効率なエネルギー変換のプラットフォームとして利用するために、光の状態密度制御と、発光中心の特性の自在なコントロール技術の確立を目標にする。これらが実現すると、アレイ上に置いた光機能性材料の機能の飛躍的上昇により、低閾値レーザーや高効率光検出器などのデバイス開発につながる。H30年度は1月15日から断続的にオランダへ渡航し、以下の項目を研究した。 A:ナノ粒子アレイの基礎特性-実験とシミュレーションを組み合わせ,基礎特性に関する学理確立を目指した.A-1:状態密度解析 プラズモニックアレイのどこにどれだけの光エネルギーが存在するかを光の波長以下の分解能で計測することで,省エネルギー・高効率なエネルギー変換のプラットフォーム設計の肝となる光の状態密度情報を得る.そのために渡航前に代表者と海外共同研究者の議論によりプラズモニックアレイの設計を行い、京都大学において作製する。プラズモニックアレイを持って代表者が渡蘭し、派遣先にてフーリエ光学顕微鏡による光学状態の解析を行った。Siナノ粒子アレイにおける特異な光学状態の実験的な観察に初めて成功した。この成果はプラズモニクスを補完するナノ光学の発展に重要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
事前に十分な打ち合わせ、予備検討を重ねていたため、研究は計画通りに進んでいる。シミュレーションで予期された通りの実験データが得られ、H31年度は数本の論文にまとめ投稿する予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の研究を受け、今年度は以下の研究を行う. A.ナノ粒子アレイの基礎特性-A-1:Siナノ粒子アレイを中心に光の状態密度を調べ、アレイによる状態密度マネジメント技術を確立し、アレイ上に乗せた発光中心の発光強度、寿命、指向性を自在に制御する実験的手法を確立する。特に量子収率の測定手法を確立させることを目指す。A-2:アレイに高濃度の色素薄膜を塗布することでポラリトンとアレイの光学モードの強結合状態を実現し、ポラリトニックデバイス応用を指向した基礎特性の解析をおこなう B:ナノ粒子アレイの応用-以下の研究を完成,発表し,帰国後のコンソーシアム拡大の呼び水とする。B-1:高効率レーザー 先端強発光材料アレイおよび先端光学解析を掛け合わせ,高効率レーザーを作製するための材料選択、構造設計を検討し、設計の体系化を行う。 これらの研究活動に併せて学生の交流を活発にし、彼らの国際性を養う教育を施す。
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