2019 Fiscal Year Research-status Report
Nano-imaging of the growth cone producing the driving force for nerve growth
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17KK0144
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野住 素広 新潟大学, 医歯学系, 講師 (00420323)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | STED / 超解像陰影法 / オルガネラ |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、超解像顕微鏡3D-STEDによる超解像陰影法 SUSHI(super-resolution shadow imaging)を細胞内可視化に応用し、ライブイメージングで神経細胞の細胞内構造を網羅的に可視化することを試みた。本年度は撮影条件検討のため、YFP蛍光蛋白質をCOS細胞に発現させて3D-STEDによるライブイメージングを行った。当初、ライブ撮影を続けると光毒性によって次第にミトコンドリアの形態が変形することが分かった。STED光のレーザー出力を調節することで細胞に影響の小さい撮影条件を決定することができた。ライブイメージングの結果、ミトコンドリアだけでなく、滑面小胞体の網目構造の変化や小胞体に沿って移動する小胞(リソソームまたはエンドソームと思われる)の動きを鮮明に捉えることができた。しかしながら、時折太い微小管らしき影が見えることもあったが、安定して細胞骨格の動きを可視化することはできなかった。 3月に一時帰国後、フランスでのCOVID-19感染拡大によって再渡仏を見合わせたため、神経細胞での3D-STED観察を行うことができなかった。次年度は、この撮影条件で1)培養神経細胞の細胞内構造を行い、2)より多くの細胞内構造が可視化できる条件を見出すことを試み、脳組織での細胞形態、細胞内構造の同時撮影を目指したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
CNRSとの共同研究に関する契約締結に想定以上の時間がかかり、渡航が予定より1ヶ月遅れたため、研究開始が計画よりも遅れた。またフランスにおけるCOVID-19感染拡大により渡航計画を中断し帰国したため、予定していた実験を行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
再渡航できれば、培養株細胞で確立した3D-STED顕微鏡による超解像陰影法を培養神経細胞、神経組織に適応し、軸索伸長時における成長円錐の細胞内微細構造を明らかにする。適切な蛍光プローブを用いることで、多様なオルガネラ、細胞骨格の同時ライブ撮影を目指す。
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Research Products
(3 results)