2019 Fiscal Year Annual Research Report
Control of Neural crest stem cell like MSC spheroids with DNA methylation
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17KK0182
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
新部 邦透 東北大学, 大学病院, 助教 (50468500)
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Project Period (FY) |
2018 – 2019
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Keywords | 歯原性間葉 / エピジェネティクス / 分化能制御 |
Outline of Annual Research Achievements |
本国際共同研究事業は、顎骨内における骨組織及び歯の発生過程におけるエピジェ ネティクスの影響を解明し、標的となる細胞の分化制御や移植部位の環境制御の可能性を検 証し、最終的に我々の間葉系幹細胞スフェアの分化制御技術へつなげていくことを目的としていた。 米国では主に、エピジェネティクスに関連するHDAC3が硬組織(骨)において欠失するOsterix-cre/floxed HDAC3マウスの歯牙甲組織における発達、発生異常の解析をマイクロCT、組織学的染色、免疫学的染色、トランスジェニックマウスから採取した細胞によるin vitro解析を行なった。結果、マイクロCT、組織学的解析から間葉組織である象牙質、セメント質に分化異常を思わせる結果を得ることができた。さらに歯髄中に存在する象牙芽細胞は象牙質へと分化し、石灰化することが知られているが、我々の行なったin vitro解析から、トランスジェニックマウスから採取した歯髄細胞は、石灰化能が著しく低下していることが確認できた。 一方、トランスジェニックマウスの根尖部を注意深く観察すると、根尖部セメント質が薄く、形態が不均一である様相を呈していた。そこで、象牙質だけでなくセメント質の解析を予定したが、トランスジェニックマウスからセメント芽細胞を採取することは技術的に困難であったため、cell line を購入して解析を進めることとした。解析では、象牙芽細胞同様、HDAC3インヒビターを加えると、細胞の石灰化能が低下することを確認できた。 これらの結果から、歯原性間葉組織にHDAC3インヒビターを加えることで、将来的に我々の間葉系幹細胞スフェアを歯原性間葉に分化した際に異常な分化を抑制するために利用できる可能性が示唆される。
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[Int'l Joint Research] Mayo Clinic(米国)2018
Year and Date
2018-04-30 – 2019-03-31
Country Name
U.S.A.
Counterpart Institution
Mayo Clinic
Co-investigator Overseas
Jennifer J. Westendorf
Department
Orthopedic Research
Job Title
Professor
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