2019 Fiscal Year Research-status Report
Imaging analysis for emergence of EGFR inhibitor-resistant cancer cells
Project/Area Number |
17KK0201
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
田邊 賢司 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80423341)
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Project Period (FY) |
2018 – 2020
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Keywords | 薬剤耐性細胞 / EGF受容体 / 抗がん剤 / 画像解析 / 細胞間変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮成長因子受容体(EGFR)は、リガンド刺激によって細胞内シグナル伝達を活性化し、細胞増殖等を促す受容体型チロシンキナーゼの一つである。EGFRシグナル の関連阻害剤は抗がん剤として広く利用されているが、抗がん剤を含めた薬剤耐性細胞の発生が完全寛解に向けた問題となっている。本研究課題では、 均質な細胞集団から細胞間変動によって発生する薬剤耐性細胞(DTPs)に着目する。均質な細胞集団からどのように一部の細胞だけがDTPsとして発生 するのかはわかっていない。そこで均質な細胞集団における細胞間変動を明らかにするため、タンパク質の発現・局在や細胞環境から個々の細胞の特徴づけを行い、DTPs発生の予測可能性を検証する。本実験の遂行にあたっては、細胞間変動や画像解析において最先端の研究を進めている海外の研究グループと共同で進めている。本年度は主に国内で実験材料の選定や評価、実験条件の検討などを進めた。その結果、複数のクローン化した細胞株を中心に解析を進めること、いくつかの異なる抗がん剤を用いてその影響を比較すること、解析対象とするタンパク質群を機能ごとに選定し、多様な側面から細胞間変動を解析することなどを決めた。その後、海外渡航先に移動し、実験条件の更なる検討を開始した。研究室スタッフと詳細な実験条件や方法を議論・検討した。今後はさらなる条件検討と、画像解析・統計解析に必要十分な情報量が確保できるデータ量を決定した上で本実験を進める。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
国内で実施可能な実験条件の検討や材料の選定は行った上で渡航を開始した。その後、渡航先への実験材料送付や各種手続きを済ませ、基本的な実験手技の確認等を開始した。ここまでは予定通り進んでいたが、3月の欧州における新型コロナウィルス感染拡大に伴い、研究機関を含む大学閉鎖が決定したため、渡航を中止して帰国することとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
渡航可能となり次第、研究を再開する予定である。しかし中止期間の長さによっては当初予定していた実験をすべて現地で行うことが困難になる可能性がある。その場合は解析部分を中心に、インターネットを介した共同研究を進める予定である。
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Research Products
(2 results)