2020 Fiscal Year Research-status Report
Imaging analysis for emergence of EGFR inhibitor-resistant cancer cells
Project/Area Number |
17KK0201
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
田邊 賢司 東京女子医科大学, 医学部, 准教授 (80423341)
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Project Period (FY) |
2018 – 2021
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Keywords | 薬剤耐性細胞 / EGF受容体 / 抗がん剤 / 画像解析 / ハイコンテントアナリシス / 細胞間変動 |
Outline of Annual Research Achievements |
上皮成長因子受容体(EGFR)は肺がんを含む多くのがんの原因遺伝子であり、その阻害剤は有効な治療薬として広く利用されている。一方、その耐性細胞の出現が完全寛解に向けた障壁となっており、新薬の開発と並行して耐性細胞の出現機構解明が急務となっている。本研究課題では均質な細胞集団から出現する遺伝子変異を伴わない薬剤寛容細胞(DTPs)に着目し、細胞が環境を含めてどのような状態にあることがDTPsのなりやすさに影響をあたえるか、画像解析を中心としたアプローチから解析する。本研究によってDTPs出現に与える影響が明らかになれば、耐性細胞の出現そのものを抑える方法につながると期待される。本研究では細胞及びその環境を画像解析によって定量化し、得られた数値とDTPs出現の関連性を解析する。実験系の構築にあたっては、画像解析による細胞表現型予測について最先端の研究を行っているスイスのグループと共同で進める。DTPs出現の細かい実験条件や材料の検討を国内で進め、実験実施と解析を海外で行った。令和元年度に共同研究先での実験を開始したが、コロナ感染拡大の影響により渡航先の大学が閉鎖となり、実験は一時中断している。その間、国内で実験材料となる細胞のクローン作成やDTPs発生条件の再検討、薬剤や抗体染色条件などの確認を行った。耐性細胞の出現を観察するには1週間以上要するため、長期間観察に特有の問題が生じる。例えば長期間観察の間に細胞が移動してしまう事が多く、移動に伴って細胞集団における個々の細胞環境が変化してしまう。そこで細胞の移動を極力抑えられる実験条件を検討すると共に、薬剤暴露後の環境変化を考慮した解析方法を検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ感染拡大防止のために大学より渡航禁止令がでており、海外での実験遂行が困難となっている。
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Strategy for Future Research Activity |
渡航が難しい状況が続くため、国内での実験条件検討と並行して機器の新規導入による実験遂行を検討する。解析についてはクラウドサーバーなどを活用し、実施を進める。
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Research Products
(1 results)