2017 Fiscal Year Research-status Report
Development of the method for tRNA modomics
Project/Area Number |
17KT0054
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
富澤 一仁 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 教授 (40274287)
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Project Period (FY) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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Keywords | オミクス / tRNA修飾 / RNA修飾 / 尿 / ミトコンドリア病 / 糖尿病 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.ヒト尿および血漿中のtRNA修飾を網羅的かつ定量的に解析できる技術の開発 ごく最近、酵母から精製したRNAをヌクレアーゼで処理し、HPLCで分離後、LC-MS質量分析器で測定することにより、20種類のtRNA修飾が解析できる技術が報告された[Nat Protoc 9, 828 (2014)]。この既報の方法を変法し、尿から化学修飾リボヌクレオチドが検出できるか予備実験を行った。具体的方法は、尿をタンパク質吸着カラムで除タンパクした後、酸処理を行った。その後、HPLCに注入し分離後、トリプル四重極LC/MSにて質量分析を行い、Nat. Protoc.に報告されていた各化学修飾リボヌクレオチドの質量と飛行時間から、各化学修飾リボヌクレオチドについて測定した。その結果、報告があった20種類の化学修飾リボヌクレオチドすべてを検出することができた。さらに、20種類のヒトに存在する修飾ヌクレオシドについても、標品を用いることにより網羅的かつハイスループットに解析することができることを実証した。その結果、ヒト尿中から40種類の修飾ヌクレオシドを解析する技術開発に成功した。チオール修飾の解析ではビマン化しなければ測定不可能と考えていたが、ビマン化をしなくても高感度に検出できることを確かめた。 また我々の開発技術について、以下の項目のバリデーションを実施した。1.尿標本の採取・管理・運搬方法、2.脱塩方法、尿標本は、採尿後4度で保存すると、72時間保存していても解析結果に影響を及ぼさないことを明らかにした。脱塩方法は、メタノールを用いる方法が安定であることを突き止めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画どおりに研究を遂行することができている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り、平成30年度以降は平成29年度に開発した技術を用いて、ミトコンドリア病患者および糖尿病患者尿中の修飾ヌクレオシドを網羅的に解析する。コントロールとして健常人の尿中修飾ヌクレオシド解析を行う。これら疾患患者尿中の修飾ヌクレオシドで、コントロールと比較して量が有意に多いものあるいは少ないものを同定することにより、疾患バイオマーカーの候補修飾ヌクレオシドを同定する。
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[Journal Article] Defective Mitochondrial tRNA Taurine Modification Activates Global Proteostress and Leads to Mitochondrial Disease.2018
Author(s)
Fakruddin M, Wei FY, Suzuki T, Asano K, Kaieda T, Omori A, Izumi R, Fujimura A, Kaitsuka T, Miyata K, Araki K, Oike Y, Scorrano L, Suzuki T, Tomizawa K.
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Journal Title
Cell Rep.
Volume: 22
Pages: 482-496
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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