2017 Fiscal Year Research-status Report
HPC/HPDA融合計算基盤向けデータフロー指向型アクセス制御機構に関する研究
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17KT0083
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
下條 真司 大阪大学, サイバーメディアセンター, 教授 (00187478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 洋丈 筑波大学, システム情報系, 准教授 (00456716)
伊達 進 大阪大学, サイバーメディアセンター, 准教授 (20346175)
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Project Period (FY) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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Keywords | アクセス制御機構 / データフロー指向 / HPC/HPDA融合 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、HPC/HPDA融合計算基盤を想定した、データ提供者、データ利用者、計算機・ネットワーク資源提供者のマルチステークホルダ間の人間社会における利害関係を反映できるアクセス制御手法・技術の必要性に鑑み、当該計算基盤上でのデータフローに着眼した計算資源およびネットワーク資源へのSoftware Definedアクセス制御機構を実現する。特に、本研究では、ネットワーク資源を動的に制御可能な資源ととらえ、データセキュリティ要件に基づきSDNのネットワークプログラミング性を連動させることで、パケットフロー単位でネットワークからの到達性、サービス品質によってアクセスを細粒度に制御するネットワークアクセス制御エンジンを中核技術として開発する。本研究目的遂行のため、初年度の平成29年度は、本研究を推進していく上での関連研究および関連技術の調査から開始し、後半期より「課題1. HPC/HPDA融合計算基盤上でのRBAC型アクセス制御モデルの設計」を目的とした研究に移行する。この研究計画に基づき、平成29年度は下記を実施した。 [a] 関連研究・技術調査 HPC/HPDA融合計算基盤の運用事例報告を通じて、HPC/HPDA融合計算基盤上でのデータ取得、データ解析、データ可視化から構成される処理フローを調査した。実際の医療現場における研究者の実際セキュリティ要件・ニーズの調査を行った。 [b] HPC/HPDA融合計算基盤上でのRBAC型アクセス制御モデルの設計 上述の[a]関連研究・技術調査を通じて、計算基盤とネットワーク基盤上でのアクセス制御モデルについて検討した。本項目は次年度も引き続き行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度の実施研究項目として、 [a] 関連研究・技術調査 [b] HPC/HPDA融合計算基盤上でのRBAC型アクセス制御モデルの設計 を設定した。本報告書執筆時点において、研究項目[a]を完了し、研究項目[b]を推進中であるが、これは申請書に記載の研究計画に合致するものであり、概ね順調に進展していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、本年度からの継続的な研究項目である、 [b] HPC/HPDA融合計算基盤上でのRBAC型アクセス制御モデルの設計 を引き続き実施し、後半期より「課題2. アクセス制御APIの設計とSoftware Definedアクセス制御機構の実装」へ移行していく。
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Causes of Carryover |
本年度前半期に実施予定の技術調査について、現段階では、申請者らの研究機関が所有する計算機器、ネットワーク機器、開発用PCを有効利用できることが判明したため、次年度以降に本格化する設計・開発段階での購入に変更したこと、および、当初予定していた国内学会、国際会議での調査において調査対象となる研究領域の発表論文数が少ないことが判明し、一部次年度以降に延長したため、次年度使用額が発生している。これらの次年度使用額については、次年度以降に実施する設計、開発工程において、より高度な技術検証が必要となることが想定されるため、この技術検証のための旅費、設備費としての使用を想定している。
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Research Products
(5 results)