2017 Fiscal Year Research-status Report
多階層テンソル因子分解法を用いたオミックスデータ統合型関連解析手法の開発と応用
Project/Area Number |
17KT0125
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
日笠 幸一郎 京都大学, スーパーグローバルコース医学生命系ユニット, 特定准教授 (10419583)
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Project Period (FY) |
2017-07-18 – 2020-03-31
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Keywords | オミックス解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、複雑なオミックスデータ情報を柔軟に統合・圧縮し、複雑系疾病の解明に有用な特徴量を抽出するための、新規方法論の開発とアルゴリズムの実装を進めた。具体的には、JAVA言語をベースとした多階層テンソル因子分解アルゴリズムの実装、変分ベイズ法に基づくモデル実装を行い、単体で解析可能なツールとしてのプロトタイプが完成した。現在、小規模の試験的データを用いた検証を行っており、問題がなければより規模の大きい複数のデータを用いた検証に移行する。解析対象の複雑系疾病については、肺高血圧症172検体(44症例)、HTLV-1関連疾患4,024症例、IgG4関連疾患215検体(82症例)、好酸球性消化管疾患416検体(380症例)の時系列検体を収集した。収集検体の一部については、発現解析(IgG4関連疾患:91検体、肺高血圧症:171検体、好酸球性消化管疾患:102検体)、および、代謝物解析(IgG4関連疾患:154検体、肺高血圧症:172検体、好酸球性消化管疾患:208検体)を実施しており、ツール開発ならびに各解析対象疾患の検体・データ収集が順調に進んでいる。引き続き、各対象疾患の検体収集を継続すると同時に、オミックス解析データの収集に努める。データセットが揃った段階で、各複雑系疾患の時系列オミックスデータに本解析手法を適用し、ツール開発へのフィードバックを行う。フィードバックが完了した時点で大規模オミックス実データを用いた解析へと移行し、当該疾患の病因・病態を解明に有用な知見の導出を目指す。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画に沿って、JAVA言語をベースとした多階層テンソル因子分解アルゴリズムの実装、変分ベイズ法に基づくモデル実装を行い、複雑なオミックスデータ情報を柔軟に統合・圧縮し、複雑系疾病の解明に有用な特徴量を抽出するための、新規方法論の開発とアルゴリズムの実装を進めた。現在、小規模の試験的データを用いた検証を行っており、問題がなければより規模の大きい複数のデータを用いた検証に移行する。解析対象の複雑系疾病については、肺高血圧症172検体(44症例)、HTLV-1関連疾患4,024症例、IgG4関連疾患215検体(82症例)、好酸球性消化管疾患416検体(380症例)の時系列検体を収集した。収集検体の一部については、発現解析(IgG4関連疾患:91検体、肺高血圧症:171検体、好酸球性消化管疾患:102検体)、および、代謝物解析(IgG4関連疾患:154検体、肺高血圧症:172検体、好酸球性消化管疾患:208検体)が終了しており、ツール開発ならびに各解析対象疾患の検体・データ収集が順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
試験的データを用いてツールの検証を進め、アルファ版を完成させる。各対象疾患の検体収集を継続すると同時に、オミックス解析データの収集に努める。データセットが揃った段階で、各複雑系疾患の時系列オミックスデータに本解析手法を適用し、ツール開発へのフィードバックを行う。フィードバックが完了した時点で大規模オミックスデータを用いた解析へと移行し、当該疾患の病因・病態を解明に有用な知見の導出を目指す。
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Causes of Carryover |
研究計画時よりも順調にオミックス検体とデータの収集が進み、データ量の拡大に伴う計算量の増加が見込まれたため、オミックス統合解析を実施するためには、予定より大きなストレージとスペックの高い計算機の購入が必要となった。従って、当該年度はプログラム開発とデータ収集に注力することで研究経費を節約し、翌年度の予算と合わせてビッグデータ解析に必要な上位スペックの計算機を購入する計画にした。本対応により、各疾患の病態解明に向けて、より統計的に優位性が高いデータセットが構築されるため、研究の一層の進展が期待される。
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Research Products
(2 results)
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[Journal Article] Exome Sequencing Landscape Analysis in Ovarian Clear Cell Carcinoma Shed Light on Key Chromosomal Regions and Mutation Gene Networks.2017
Author(s)
Murakami R, Matsumura N, Brown JB, Higasa K, Tsutsumi T, Kamada M, Abou-Taleb H, Hosoe Y, Kitamura S, Yamaguchi K, Abiko K, Hamanishi J, Baba T, Koshiyama M, Okuno Y, Yamada R, Matsuda F, Konishi I, Mandai M.
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Journal Title
The American Journal of Pathology
Volume: 187
Pages: 2246-2258
DOI
Peer Reviewed