2021 Fiscal Year Annual Research Report
Empirical research on motion control function of rallying call and onomatopoeia in care interaction
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17KT0140
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
細馬 宏通 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (90275181)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 和子 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00313304)
田中 秀幸 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70231412)
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Project Period (FY) |
2017-07-18 – 2022-03-31
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Keywords | 相互行為 / オノマトペ / 介護 / メタファー / 実験認知言語学 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度もコロナ禍のため、フィールド・ワークは行わず、既存のデータの分析やモデル化を行った。 代表者の細馬は、介護現場で介護者と利用者が発するオノマトペに随伴する身体動作のデータを分析した。特に、介護者の発したオノマトペを利用者が繰り返すとともに、オノマトペの時間構造に沿うように動作を行う傾向があること、オノマトペを用いながら動作を行うことによって、立ち上がりや着席、食事における食器の操作が可能になることがわかってきた。オノマトペ表現は、単に動作の内容を音象徴によって表現しているだけでなく、発声の際に音韻の時間構造と動作の時間構造とを同期させ、声と身体動作を協調させることで動作を行いやすくしている可能性がある(投稿準備中)。また、コロナ禍におけるオンライン・コミュニケーションの過程を分析し、子どものケアと仕事はどのように両立するかを論じた(社会言語科学第25巻第1号/近刊)。さらに、近年問題になっている、オンライン・コミュニケーションで生じるコンマ秒単位の遅延が介護現場にどのような影響を与えるかを論じるため、オンライン・ミーティングにおける遅延を伴う発話連鎖をモデル化した(投稿中)。 分担者の篠原和子は、認知言語学の立場からオノマトペの機能を考察し、オノマトペを含む認知言語学の実験的アプローチをまとめた「実験認知言語学の深化」(ひつじ書房/篠原和子・宇野良子編)を発刊した。 分担者の田中秀幸は、運動技能学習において言語表現がどのように学習効果に寄与しているかを実験的アプローチによって研究した。とくに、運動学習の際にメタファーを用いた指導がどのような効果を持っているかについて、ダーツ投げを対象に実験を行い、情報統合型のバイオメカニカルなメタファーが初学者の関節の協調的運動を習得するために有効であることを示した。
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Research Products
(5 results)