2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18002001
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
高山 憲之 一橋大学, 経済研究所, 教授 (30102940)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴村 興太郎 一橋大学, 経済研究所, 教授 (00017550)
玄田 有史 東京大学, 社会科学研究所, 助教授 (90245366)
清水谷 諭 一橋大学, 経済研究所, 助教授 (20377039)
小椋 正立 法政大学, 経済学部, 教授 (90152446)
原 千秋 京都大学, 経済研究所, 助教授 (90314468)
|
Keywords | 公的年金 / バランスシート / 出生率 / 世代間衡平性 / 雇用の置換効果 / パネルデータ / 介護保険 / 世代間の技能継承 |
Research Abstract |
1.公的年金のバランスシート作成方法について国際標準設定上の問題点を整理し、その克服方法を摸索した。 2.日韓台、中国、シンガポール、香港の出生率は最近きわめて低い。中国以外の5地域に共通する現象として女性の教育水準向上および労働市場参加率向上、結婚年齢の高齢化と未婚率の上昇が挙げられる。 3.アングロサクソン社会では一旦、結ばれた契約は変えられない。ところが日本では当初想定していなかった状況が発生し、止むをえない事情がある場合、受給者年金を減額しても違法とならない。 4.世代間衡平性に関する研究成果を3冊の研究書にとりまとめた。さらにネットワーク外部性についての理論的研究成果を公刊する一方、世代間衡平性とパレート効率性との論理的対立を止揚する方法を発見した。 5.中高年層の就業を確保することの代償として若年層の採用が抑制されるという「雇用の置換効果」が日本でも1990年代に存在した。 6.岩手県釜石市における包括的なフィールドワークを通じ、世代間の技能継承や雇用機会の配分および世代を通じた雇用機会の創出可能性を分析した。 7.引退プロセスに関わるパネルデータの調査内容や調査方法を吟味した上で、欧米の専門家のアドバイス等をもとに質問内容等を一部改善し、回収率の向上策を講じた。同時に、調査協力に積極的な自治体と交渉し、調査協力依頼状の発出や自治体が保有するレセプトデータの提供につなげ、白川町、滝川市、仙台市で第1回調査を実施した。 8.日本では介護保険の導入直前に長期入院患者の退院確率が急上昇したが、その後の変化はほとんどない。診療報酬で入院期間の逓減制を強化したことがその主な理由である。 9.日本における介護関連のホームヘルパー、ショートステイ、デイサービス、の3つを比べると、ショートステイが最も費用効果的である一方、デイサービスがもっとも非効率である。
|
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
[Journal Article] Demography and Ageing2006
Author(s)
Ogawa, N
-
Journal Title
The Oxford Handbook of Pensions and Retirement Income (Clark, G. L., Munnell, A. H. and Orszag, J. M. eds.) (Oxford : Oxford University Press)
Pages: 163-182
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-