2007 Fiscal Year Annual Research Report
有機金属気相選択成長法による半導体ナノワイヤエレクトロニクスの創成
Project/Area Number |
18002003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福井 孝志 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30240641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雨宮 好仁 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80250489)
本久 順一 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60212263)
葛西 誠也 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (30312383)
原 真二郎 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 准教授 (50374616)
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Keywords | ナノワイヤ / 化合物半導体 / 結晶成長 / 1次元物性 / 磁性体 |
Research Abstract |
本研究では、有機金属気相選択成長を用いて半導体ナノワイヤの形成技術を確立し、その電子物性・光物性等の基礎特性を明らかにすると共に、電子デバイス・光デバイス応用への可能性を探ることで「半導体ナノワイヤエレクトロニクス」の創成を目指す。本年度は下記4項目に対し、それぞれ具体的な研究成果が得られた。 1.結晶工学・結晶成長:電子顕微鏡観察によりGaAsナノワイヤの成長機構を詳細に解析した。その結果、直径が細くなるに従い回転双晶の密度が増大することが判明した。更に、Si基板上にもInAsナノワイヤが成長する条件を見出し、格子不整合系におけるナノワイヤ構造の設計と作製工程の許容範囲を拡大できた。 2.光物性・光デバイス:フォトルミネッセンスの測定からInP,GaAs各ナノワイヤの内部を光りが伝搬する導波路効果、およびナノワイヤ両端面からの光出射におけるファブリーペロー干渉効果を確認し、光素子作製に向けた光学特性を把握できた。InPナノワイヤではウルツ鉱型の結晶構造に起因すると思われる発光スペクトルピークの長波長シフトも新たに見出された。 3.電子物性・電子デバイス:1次元電気伝導特性を解析するため、InAsおよびInGaAs各1本のナノワイヤにソース、ドレイン及びゲートから成る平面型3端子素子作製技術を確立し、トランジスタ特性の測定と評価を行った。また、縦型素子作製のための埋め込み基本技術も確立した。 4.新材料系ナノワイヤ:強磁性材料であるMnAsと非磁性材料であるGaAsとのヘテロ接合構造の成長を試み、絶縁膜パタン開口部内のGaAs面上にのみ選択成長する条件を見出した。成長したMnAsを含むナノ構造の磁気特性を磁気力顕微鏡により計測・評価する技術を確立した。
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Research Products
(19 results)