2009 Fiscal Year Annual Research Report
有機金属気相選択成長法による半導体ナノワイヤエレクトロニクスの創成
Project/Area Number |
18002003
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
福井 孝志 Hokkaido University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (30240641)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
雨宮 好仁 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (80250489)
本久 順一 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (60212263)
葛西 誠也 北海道大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (30312383)
原 真二郎 北海道大学, 量子集積エレクトロニクス研究センター, 准教授 (50374616)
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Keywords | ナノワイヤ / 化合物半導体 / 結晶成長 / 1次元物性 / 磁性体 |
Research Abstract |
有機金属気相選択成長法を用いた半導体ナノワイヤ成長条件の探索と確立、結晶構造解析、形成したナノワイヤの電気特性・光学特性・磁性に関する様々な測定評価と解析を行った。具体的な研究成果は以下の通りである。 1.結晶成長・結晶工学:(1)GaAsナノワイヤの透過電子顕微鏡分析から、成長初期には閃亜鉛鉱型結晶構造が現れ、成長が進行すると回転双晶の発生回数が増大した。回転双晶発生は温度、ヒ素圧に依存することがわかった。(2)GaAs,AlGaAs各ナノワイヤへのSiおよびZnドーピングを検討した。n型およびp型で1x10^<18>cm^<-3>付近から5x10^<18>cm^<-3>のレベルでの制御条件が確立できた。(3)GaAs/AlGaAsヘテロ接合ナノワイヤ形成過程でGaAs量子井戸構造をAlGaAs量子障壁で縦および横方向から挟み込む埋め込み成長技術を確立した。 2.光物性・光デバイス:(1)p-n接合を有するGaAs/AlGaAsコアシェル型ナノワイヤ素子を作製し電流注入による発光を確認した。(2)InAsP量子ドットをInPで埋め込む構造を形成し、そのフォトルミネッセンス測定から、この構造が単一光子素子用光源として使用可能であることがわかった。 3.電子物性・電子デバイス:(1)InAsナノワイヤの表面保護膜としてHfA10膜を用い、Hf:A1=4:1の混合比でInAs表面に成膜することでFET特性が向上した。(2)n型Si(111)基板に垂直に成長させたInAsナノワイヤにソース、ゲートおよびドレインを形成し3端子電極型FETを作製した。FETのソース抵抗低減には、InAs自体にソース電極を形成する構造が有効とわかった。(3)単電子素子向け縦・横ヘテロ接合ナノワイヤとして、GaAs/AlGaAsおよびGaAs/GaAsPの成長条件を検討しGaAs/AlGaAsで縦・横ヘテロ接合形成の制御技術を確立した。 4.新材料系ナノワイヤ:(1)強磁性体/非磁性体(MnAs/AlGaAs)ヘテロ接合ナノ構造を形成し、透過電子顕微鏡観察からMnAsは六方晶型、AlGaAsは閃亜鉛鉱型結晶構造であることが判明した。(2)SiO_2マスクパタン開口部内にMnAs/AlGaAsナノ構造が選択成長する条件を見出し、隣接するナノ構造間のギャップを10nm程度にまで小さく形成できた。
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Research Products
(58 results)