2006 Fiscal Year Annual Research Report
超高速・超低消費電力バランスドフルCMOSシステムLSIの研究
Project/Area Number |
18002004
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大見 忠弘 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (20016463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白井 泰雪 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教授 (70375187)
北野 真史 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教授 (60420048)
寺本 章伸 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 助教授 (80359554)
津守 俊郎 東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (10375181)
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Keywords | 半導体電子工学 / 半導体製造工学 |
Research Abstract |
超高性能・超低消費電力バランスドフルCMOSシステムLSIの実現について、(1)p-MOSFETはSOI基板上の(551)面に作成し、n-MOSFETはSOI基板上の(551)面と(100)4°オフ面側壁を併用して作成し、n-MOSFETとp-MOSFETの寸法を一致させた三次元バランスドCMOS構成、(2)ゲート電極とSOI層の仕事関数差で閾値制御を行うAccumulation型のMOSFET、(3)原子オーダの表面・側面平坦化技術、(4)あらゆる面方位に高品質なシリコン直接窒化膜を形成、(5)仕事関数を制御したn^+、p^+シリコン層上の低抵抗コンタクト、これらの技術開発が必要不可欠である。上記の技術を取り入れたMOSFETの動作についてシミュレーションを行い、従来技術によるMOSFETとの比較を行った。シミュレーションには、CMOS回路を構成する上で基本回路の1つである4入力NOR回路を10段接続し、信号伝播の応答性能について評価した。45nm世代において、従来技術では10GHzの動作クロックにおいても信号が全く応答しないのに対し、本研究における開発技術を導入したMOSFETでは50GHzの動作クロックでも十分な応答性能が得られることが明らかとなった。 (100)面上にラジカル酸化技術を用いて三次元デバイスを形成し、側壁に現われる面方位に依存せず良好な絶縁膜が形成でき、その面方位に特徴的な電流-電圧特性が得られた。 また、ゲート絶縁膜にシリコン直接窒化膜を導入することは本研究の必須の技術開発課題である。EOTが1nm以下になるような極薄膜領域では、絶縁膜/シリコン界面遷移層における構造の面方位依存性を明らかにすることは、複数の面方位を含むデバイスを実現する上で極めて重要である。本研究にで開発したXe/NH_3プラズマによるシリコン直接窒化膜の界面構造について、高分解能角度分解XPS測定により評価したところ、界面遷移層を形成する中間窒化状態はSi(110)面が最も少ないことが明らかとなり、良好な電気的特性が期待できる。
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Research Products
(2 results)