2010 Fiscal Year Annual Research Report
非線形誘電率顕微鏡を用いた次世代超高密度強誘電体記録
Project/Area Number |
18002005
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
長 康雄 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (40179966)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平永 良臣 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (70436161)
山末 耕平 東北大学, 電気通信研究所, 助教 (70467455)
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Keywords | 走査型非線形誘電率顕微鏡 / 強誘電体 / ドメイン / 強誘電体記録 / 超高密度記録 / プローブメモリ |
Research Abstract |
本年度は強誘電体ディスクリート記録媒体の研究並びに回転ディスク型強誘電体記録装置で書込と読み取りの一連の動作を連続して行う実験をおこなった. まず強誘電体ディスクリート記録媒体についてであるが,ディスクリート媒体に記録することにより,データをより長期間保存できると考え,集束イオンビームを用い,薄片化したLiTaO3単結晶上にトラック幅30nmのディスクリート媒体を作製することに成功した.次に,ディスクリート媒体へのデータ記録を行った.その結果ビット間隔18nm,線記録密度に換算して1.41Mbit/inchという高い線密度によるデータ記録を達成した. 更に強誘電体回転ディスク記録方式におけるシングルトラック記録・再生においては,最初に記録媒体としてLiTaO3単結晶用いた.まず,媒体を1rpmで回転させた状態で導電性ダイヤモンドコートカンチレバーを電極として接触さ也2ms周期のパルス電圧を記録媒体に印加することで分極を反転させ,ビット列を記録した.次にその媒体を回転させたまま連続して,書き込んだビット列の読み出しを行った.取得した再生信号は2ms周期の信号波形であり,記録したビット列を正しく再生していることを確認した.このように,強誘電体記録方式において記録媒体を回転させたまま一連の記録再生動作を行うことに初めて成功した.この時,記録再生速度は1kbpsであり,12.9dBという高品質な課比での再生であった.更に記録媒体としてLiTaO3薄膜を用いた実験も行い,連続した記録再生実験において実際に記録したビット列を正しく再生することに成功した.また,同一条件下においては単結晶と比べて遜色ないSN比での再生に成功した.
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Research Products
(21 results)