2006 Fiscal Year Annual Research Report
硬X線Sub-10nmビーム形成と顕微鏡システムの構築
Project/Area Number |
18002009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山内 和人 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (10174575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山村 和也 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (60240074)
佐野 泰久 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (40252598)
三村 秀和 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (30362651)
稲垣 耕司 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (50273579)
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Keywords | X線ミラー / X線集光 / 超精密加工 / X線顕微鏡 / X線自由電子レーザ |
Research Abstract |
初年度の平成18年度では、硬X線の10nm以下のサイズへの集光と硬X線ナノビームの顕微鏡への応用を目指し、下記研究項目について研究を推進した。 (1)集光プロファイルからの位相回復に基づく反射X線の位相誤差計測法の開発 当該グループが開発したPCVM、EEM、MSI、RADSIを活用し、30nmレベルの集光ミラーを製作し、SPring-8のコヒーレントX線を用いた集光強度プロファイルの評価を実施した。考案した位相回復法により、ミラー形状に起因する反射位相誤差の算出し、オフライン計測した形状計測結果との比較を行った。その結果、位相誤差に関して0.15λレベルで、両者の一致を確認した。 また、位相誤差に対応したミラー形状の修正を下記項目で開発した数値制御多層膜形成装置を用い、Ptによる追加成膜を実施し、再度、Spring-8にて評価を行い、集光プロファイルの改善を確認した。 (2)多層膜形成システムの構築と位相誤差補償法の検討 本年度は、マグネトロンスパッタ法によるPr/C系多層膜形成システムの設計、開発を行った。電力、Arガス圧などの成膜条件を詳細に検討した。そして、安定した数値制御成膜と多層膜形成が可能であることを確認した。 新たに平面アクティブミラーによる入射波面補正法を考案し、ミラーの形状可変シミュレーションの確立と、それに基づくアクティブミラーの設計を行った。 (3)生体サンプル作成準備 顕微鏡構築後のフィールドテストにおいて、生体細胞のオルガネラの空間分解を目指している。光学顕微鏡像とのサブμm領域での対応を取ることが可能な、金ナノ粒子による可視・X線の両用の染色技術を確立し、既存の走査型蛍光X線顕微鏡により実証した。
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Research Products
(8 results)