2010 Fiscal Year Annual Research Report
硬X線Sub―10nmビーム形成と顕微鏡システムの構築
Project/Area Number |
18002009
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山内 和人 大阪大学, 工学研究科, 教授 (10174575)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三村 秀和 東京大学, 工学系研究科, 准教授 (30362651)
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Keywords | X線ミラー / X線集光 / 超精密加工 / X線顕微鏡 / X線自由電子レーザー |
Research Abstract |
これまで本研究を推進し、波面補正ミラーを搭載したSub-10nm硬X線2次元集光システムを完成させた。最終年度の平成22年度の目標は、本プロジェクトの最終目標であるSub-10nmサイズの硬X線2次元集光の実現とSub-10nm分解能で顕微鏡観察である。本目的を達成すべく平成22年度では以下の成果を得た。 1.平成21年度購入したラボベースのX線反射率計測装置を使用し、多層膜成膜条件の更なる最適化とAt-wavelegth計測へのスティッチング法の導入による高度化を行った。将来の集光サイズの微小化に必要な成膜法と形状計測法の性能向上を行った。2.完成した集光システムを用いて合計5回の実験を実施した。実験環境の恒温化、振動環境の安定化、2次元集光ビームの高精度計測の確立、2次元集光における高精度アライメント法の確立を行った。その結果、2次元集光における波面補正法の適応が可能であることを確認し、2次元でのSub-10nm硬X線ビームの形成に成功した。また、顕微鏡観察に不可欠な集光状態の安定性に関しても、少なくとも6時間に亘ってビームサイズが維持可能であることを確認した。3.白金とシリコンから構成された10nm間隔のライン&スペースのサンプルを準備し、蛍光X線と散乱X線による顕微鏡観察を行った。その結果、10nm幅のランイ&スペースを解像することに成功し、走査型蛍光x線顕微鏡によりSub-10nm分解能でのイメージングに成功した。 以上の結果から本研究プロジェクトの目標である、(1)Sub-10nm硬X線集光および(2)Sub-10nm分解能で顕微鏡観察を実現した。
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Research Products
(52 results)