2006 Fiscal Year Annual Research Report
XIAPアンタゴニストのin silico分子設計による制がんリード化合物の創製
Project/Area Number |
18011009
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
田沼 靖一 東京理科大学, 薬学部, 教授 (10142449)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高澤 涼子 東京理科大学, 総合研究機構, ポストドクトラル研究員 (10398828)
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Keywords | アポトーシス / 分子設計 / ペプチドミメティクス / 制がん剤 / IAP |
Research Abstract |
XIAPは内在性のCaspase阻害因子で、がん細胞で高発現がみられるアポトーシス抑制因子であり、細菌、新規制がん剤開発のターゲットとして注目されている。また、このXIAPに結合してその阻害活性を抑制するタンパク質因子としてSmac/DIABLO(以下Smac)が同定され、その複合体立体構造も解析されている。したがって、SmacをXIAPとの結合部位は、抗がん剤や放射線治療によるアポトーシス誘導に抵抗性を示すがん細胞に対する新規制がん剤を開発するための有力なターゲットである。 我々は、創薬標的分子の構造情報を基に、それを制御する低分子化合物を分子設計する新しい手法としてCOSMOSを開発した。そのコンセプトは、「創薬ターゲットタンパク質の活性/制御部位(Hot Spot)に対して相互作用する最適結合ペプチドをin silicoで網羅的にスクリーニングすることによって同定し、その結合立体配座をフィルターとして低分子化合物への変換設計を行い、最後にin silicoで自動最適化を実施する」というものである。本研究において、COSMOSを用いてSmacミメテイックXIAP結合ペプチドの設計を行い、候補ペプチドにつてin vitro assayで阻害活性評価を行った結果、高いXIAP阻害活性を有する最適結合ペプチドを得ることができた。 今後の展開として、本最適ペプチドの結合pharmacophoreに基づき、我々が開発した低分子変換手法であるMimetics Rateを用いて、低分子化合物への変換を行い、最適化することによって新規XIAP阻害剤リード化合物を創製する予定である。
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Research Products
(1 results)