2007 Fiscal Year Annual Research Report
ヒトグリオーマ細胞株に存在する幹細胞様細胞の精製および新規マーカー遺伝子の単離
Project/Area Number |
18011010
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
近藤 亨 The Institute of Physical and Chemical Research, 分化転換研究チーム, チームリーダー (10336224)
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Keywords | ガン幹細胞 / 神経幹細胞 / 人工グリオーマ幹細胞 / ガン遺伝子 / DNAチップ解析 |
Research Abstract |
最近、様々な悪性腫瘍内に自己複製能、腫瘍形成能、多分化能を有する少数のガン細胞(ガン幹細胞)が存在し、腫瘍形成・維持に重要な働きをしていることが明らかにされた。更にガン幹細胞は様々な抗がん剤および放射線療法に耐性を有することも報告され、ガン再発の原因細胞であると示唆されている。本研究課題では既存の正常組織幹細胞精製方法を駆使し、ガン幹細胞の精製とその性状解析を目的として実行されたが、既存の方法の組み合わせによるガン幹細胞の精製は非常に困難であることが判明した。そこで私たちはガン幹細胞の性状を解析する別法として、中枢神経系の代表的な腫瘍グリオーマのもととなるグリオーマ幹細胞の作製を試み、高い腫瘍形成能(10個の移植によりグリオーマを形成、継代移植による腫瘍形成能を有する)を有する数種類のグリオーマ幹細胞の作製に成功した。作製したグリオーマ幹細胞株を用いた解析結果から、以下のことが明らかとなっている。グリオーマ幹細胞は(1)NSCマーカー陽性・分化マーカー陰性、(2)強い浸潤能力を有する。更に遺伝子発現解析の結果、(3)ガン化に伴い遺伝子発現パターンが変化し幹細胞化すること、(4)グリオーマ幹細胞に特異的に発現が増加・減少する因子(新規診断マーカーあるいは治療標的)の存在が確認された。更に(5)ある種の悪性グリオーマに有効な治療方法を見いだしている。これらの結果は、(I)試験管内でガン幹細胞の作製が可能であること、(II)人工ガン幹細胞を用いて新規診断マーカーおよび治療標的の同定が可能であること、(III)ガン幹細胞に特異的な治療方法の創出が可能であることを示し、今後同様の方法を用いて様々なガンに対する新規治療方法が創出されるものと期待される。
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[Journal Article] Inhibition of histone deacetylase activity induces developmental plasticity in oligodendrocyte progenitor cells.2007
Author(s)
Lyssiotis, C. A., Walker, J., Wu, C., Kondo, T., Schultz, P. G., & Wu, X.
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Journal Title
Proc. Natl. Acad. Sci. USA 104
Pages: 14982-14987
Peer Reviewed
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[Journal Article] A potential role for bone morphogenetic protein signalling in glial cell fate determination following adult CNS injury in vivo.2007
Author(s)
Hampton, D. W., Asher, R. A., Kondo, T., Steeves, J. D., Ramer, M. S., & Fawcett, J. W.
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Journal Title
Eur. J. Neurosci. 26
Pages: 3024-3035
Peer Reviewed
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