2007 Fiscal Year Annual Research Report
新規Gene-Trap法による多段階の白血病発症に関わる遺伝子単離の試み
Project/Area Number |
18012032
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
松村 到 Osaka University, 医学糸研究科, 准教授 (00294083)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金倉 譲 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (20177489)
水木 満佐央 大阪大学, 医学部・附属病院, 准教授 (80283761)
織谷 健司 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (70324762)
柴山 浩彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (60346202)
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Keywords | チロシンキナーゼ / 白血病 / Gene-Trap法 |
Research Abstract |
多段階の白血病発症機構を明らかにするために、特発性好酸球増加症/好酸球性白血病の原因遺伝子FIPIL1/PDGFRα及びその変異体を造血幹細胞、骨髄系共通前駆細胞、リンパ系共通前駆細胞、骨髄単球系前駆細胞、赤巨核球系前駆細胞などに導入し、これらの細胞の系統決定、増殖、生存、腫瘍化に及ぼす影響を検討した。その結果、FIPIL1/PDGFRαは、いずれの細胞に導入された場合もサイトカイン非依存性の増殖を可能にするが、造血幹細胞に導入された場合のみ永続的な細胞増殖を伴う腫瘍化をもたらし、前駆細胞レベルに導入した場合には腫瘍化をもたらさないことが明らかとなった。また、リンパ系共通前駆細胞、赤巨核球系前駆細胞などに導入した場合、好酸球系への系統転換が誘導された。FIPIL1/PDGFRaと協調して前駆細胞を不死化する遺伝子を単離するために、テトラサイクリン除去(Tet-off)により遺伝子発現を誘導するプロモーターとERM Tagのついたキメラ蛋白として遺伝子発現を起こさせるためのスプライスドナー(SD)の発現カセットが組み込まれたERMレトロベクターを用いて内因性の遺伝子の発現をランダムに誘導することのできる新規Gene-Trap法を用いた。ERMレトロベクターをFIPIL1/PDGFRα、変異型FLTなどの活性化チロシンキナーゼと同時に骨髄系共通前駆細胞に感染させ、サイトカイン非存在下で増殖する不死化した白血病クローンの樹立に成功した。また、同様の手法でAML1/MTG8とERMレトロベクターを感染させた骨髄系共通前駆細胞から白血病クローンの単離にも成功した。更に、これらの白血病クローンからGene-Trapベクターによって発現が誘導された遺伝子の単離を完了した。
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Research Products
(22 results)