• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2006 Fiscal Year Annual Research Report

ATR複合体の複製期特異的機能と発がん過程への関与

Research Project

Project/Area Number 18012059
Research InstitutionChiba University

Principal Investigator

松浦 彰  千葉大学, 理学部, 教授 (10272692)

KeywordsATM / p53 / 複製 / チェックポイント / DNA損傷 / スピンドル傷害
Research Abstract

染色体不安定性症候群ataxia telangiectasiaの原因タンパク質ATMはDNA損傷チェックポイントの最上流で働くプロテインキナーゼである。ATMは主にDNA二重鎖切断に対する監視を行なうのに対し、そのパラログATR(ATR and rad3-related)は、DNA損傷や複製阻害など多様なDNA傷害の監視に関与する。ATMは細胞の増殖に必須でないが、ATRの機能欠損は切断された染色体の蓄積をもたらし、細胞は致死となる。さまざまな解析の結果から、ATRにはS期における複製フォークの進行と細胞周期とを共役させる機能があると考えられている。ATRIP(ATR-interacting protein)はATRと常に複合体を形成するタンパク質であり、発現抑制がもたらす表現型の類似性からATRの機能発現に必須な因子であることが示唆されている。今年度、ATR-ATRIP複合体によるゲノム監視機構にっいて、以下の点を明らかにした。
1.ATR-ATRIPの量的制御とp53
細胞内に存在するATRとATRIPのタンパク質の量は相互依存的に制御されている。この制御により、ATRIPを外来プロモータにより高発現させると内在性ATRIPの発現が劇的に減少する。この調節にはATRとATRIPの相互作用が必要であることを見いだした。一方、ATR-ATRIP複合体の発現量は細胞老化の過程で減少すること、p53の状態によりATR-ATRIPが量的に制御されていること、を示唆する結果を得た。
2.ATRIPのリン酸化と細胞周期
これまでにATRIPがATR依存的にリン酸化を受けていることを報告している。さらにそれとは異なる部位にもリン酸化修飾が存在することを見いだした。このリン酸化はATRに依存せず、スピンドル傷害により増加した。現在、このリン酸化の生理的意義を解析中である。

  • Research Products

    (2 results)

All 2007

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] テロメア構造の細胞周期制御-複製後に起こるテロメア構造変化の分子機構2007

    • Author(s)
      松浦 彰
    • Journal Title

      実験医学 25

      Pages: 175-180

  • [Journal Article] テロメアの構造変換を介した染色体末端の保護と複製の統合的制御機構2007

    • Author(s)
      松浦 彰
    • Journal Title

      遺伝 21

      Pages: 164-166

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi