2006 Fiscal Year Annual Research Report
ADAM28の肺癌患者におけるモニターと新規基質解析
Project/Area Number |
18013046
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
岡田 保典 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00115221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
望月 早月 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (80365428)
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Keywords | ADAM / 細胞増殖 / 肺癌 / 基質 / モニター / 転移 |
Research Abstract |
これまでの研究により、我々はヒト肺癌と乳癌においてADAM28が癌細胞特異的に活性型酵素として高発現することを明らかにし、前者においてはADAM28 mRNA発現レベルがリンパ節転移と相関することを報告してきた。本研究においては、ヒト肺癌患者の癌組織・血液・尿検体中におけるADAM28蛋白を検出し、産生レベルと臨床病理学的因子との相関を明らかにすることを目指して研究を進めた。精製したリコンビナントADAM28蛋白を抗原としてモノクローナル抗体を作製し、イムノブロット法により異なるエピトープを認識する2種類の特異抗体を得た。これらの抗体を組み合わせてELISA系を作製し、精製したリコンビナントADAM28をスタンダードとして検量線を:確定するとともに、MMP-1、MMP-2、MMP-3、MMP-7,MMP-9,MT1-MMP, ADAM12,ADAMTS-4とのCross-Reactivityがないことを確認した。本ELISA系を用いて肺癌患者(n=25)と健常者(n=7)の血清中のADAM28濃度を測定すると、癌患者の方が4.5倍有意に高値を示した。また、肺癌患者(n=49)のうち33%で尿中に活1生型ADAM28がイムノブロット法で検出され、陽性率はstage Iでは11%であるのに対しstage II-HVでは62%と有意に高かった。一方、健常者(n=20)では全てで陰性であった。現在、検体数を増やして臨床病理学的因子との詳細な関連を検討している。
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Research Products
(4 results)