2006 Fiscal Year Annual Research Report
治療アウトカムに立脚した泌尿器科がんの治療反応性予測のための分子マーカーの開発
Project/Area Number |
18014013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小川 修 京都大学, 医学研究科, 教授 (90260611)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乾 賢一 京都大学, 医学研究科, 教授 (70034030)
福島 雅典 京都大学, 医学研究科, 教授 (80107820)
賀本 敏行 京都大学, 医学研究科, 助教授 (00281098)
西山 博之 京都大学, 医学研究科, 講師 (20324642)
中村 英二郎 京都大学, 医学研究科, 助手 (90293878)
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Keywords | 腎細胞癌 / 膀胱癌 / 前立腺癌 / 臨床情報 / 治療アウトカム / 血清マーカー / インターフェロン / 治療感受性 |
Research Abstract |
1)膀胱がん:1000人規模のアウトカム研究の臨床データをもとに、浸潤性膀胱癌の術前化学療法の効果判定においては摘出標本のダウンステージが良いサロゲート指標であることを示した(Clin.Cancer Res, 2006)。また、これまでの臨床検体を用いた検討から野生型p53遺伝子を持つ膀胱癌はCDDP耐性であることが示唆されてきたが、この機序を細胞株を用いて検討した。その結果、CDDP誘導性の細胞死はc-Junを介してDicoumarolで増強出来ることを示した(Oncogen, 2006)現在、浸潤がんと非浸潤がんの細胞株との比較プロテオミックスから選別した数種の血清マーカー候補に関して、組織標本と臨床アウトカムデータの比較検討を行っている。 2)腎細胞がん:遠隔病理診断システムとリンクさせた先進的アウトカム研究を腎臓がん1000例を目標に立案し、多施設共同研究としてスタートさせた。また、転移性腎細胞癌のインターフェロン感受性がSTAT3遺伝子多型と相関することをCase-control研究で証明し(論文投稿中)、これを検証するための前向き研究(研究名RCC-SELECT)を全国規模で開始した。 3)前立腺癌:前立腺摘標本より組織マイクロアレイを作成した。これを用いての検討においてThymidylate synthazeの高発現ががんの悪性度と相関することを示した(BJU Int, 2006)。また、ホルモン不応の獲得機序を細胞株を用いて検討し、Protein Kinase Zetaの活性化が重要であることを示し、また実際の臨床献体における検討でも、この機序を裏付ける知見を得た(Mol Endocrinol, 2006)。
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Research Products
(6 results)