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2006 Fiscal Year Annual Research Report

体内時計の分子機構を基盤にしたがん診断法の開発

Research Project

Project/Area Number 18014020
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

大戸 茂弘  九州大学, 薬学研究院, 教授 (00223884)

Keywords生体リズム / 体内時計 / 時間薬理 / がん / 診断法
Research Abstract

本研究では、体内時計の分子機構を基盤にしたがん診断法を開発することを目的とし、以下の実験を行った。実験1 DNA修復遺伝子のリズムを指標にした発がん診断法の開発。実験2がん細胞の増殖リズムを指標にした抗がん剤感受性リズム診断法の開発。実験1に関しては、wild typeマウスにおいて、DNA修復酵素N-methylpurine-DNA glycosylase(MPG)のmRNA発現量は、日周リズムを示した。一方、Clock変異マウスのリズムは消失した。また、マウスMPG遺伝子のプロモーター配列にはE-boxが存在し、時計関連遺伝子の促進因子と抑制因子により制御されていることを明らかにした。さらに、MPGプロモーターの転写開始部位付近のE-boxが転写制御に重要であることが明らかとなった。一方、発癌性物質であるDiethylnitrosamine(DEN)による肝発癌ラットを対象に、各種時計遺伝子およびMPGのmRNAおよびタンパク発現量の日周リズムは、DEN投与により変容することを明らかにした。これまでに時計遺伝子の変異や生体リズムの変容が発癌リスクを高めることが知られており、時計遺伝子リズムの変容が発癌過程において重要であると考えられる。実験2に関しては、種々の腫瘍を移植したマウスを対象に、血小板由来増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬や血管新生阻害薬は、明期投薬において、暗期投薬と比較してより高い抗腫瘍効果を示した。その機序として、癌細胞の増殖および血管新生に関わる増殖因子の日周リズムが関与し、時計遺伝子により制御されていることを明らかにした。また薬物動態学的側面より種々の薬物代謝酵素およびトランスポーターが日周リズムを示し、時計関連遺伝子により制御されていることも明らかにした。今後種々の標的分子の日周リズムの成因を解明することにより、投薬タイミングを設定するための生体リズムマーカーを抽出することも可能となろう。

  • Research Products

    (2 results)

All 2006

All Journal Article (2 results)

  • [Journal Article] Glucocorticoid regulation of 24-hour oscillation in interferon receptor gene expression in mouse liver2006

    • Author(s)
      Koyanagi S, et al.
    • Journal Title

      Endocrinology 147・11

      Pages: 5034-5040

  • [Journal Article] Basis for dosing time-dependent change in the anti-tumor effect of imatinib in mice2006

    • Author(s)
      Nakagawa H, et al.
    • Journal Title

      Biochemical Pharmacology 72

      Pages: 1237-1245

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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