2007 Fiscal Year Annual Research Report
悪性脳腫瘍に対するゲノム情報を基盤とした抗体創薬の展開
Project/Area Number |
18015018
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
山中 龍也 Kurume University, 先端癌治療研究センター, 教授 (20323991)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 和人 近畿大学, 医学部, 教授 (10208134)
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Keywords | 癌 / ゲノム / 創薬 / 抗体 / がん治療 / 悪性脳腫瘍 |
Research Abstract |
我々は平成14年から16年まで基盤研究B(2)課題番号14370428を採択いただき、悪性脳腫瘍100症例の遺伝子発現プロファイル情報からなるデータベースを作成した。対象症例の選択(悪性脳腫瘍症例100例)を行い、患者あるいは家族からインフォームド・コンセントを取得した。またそれらの症例について臨床情報の整理を行った。すなわち、どのような治療がなされたのか、それによる治療効果、副作用について詳細な検討を行った。さらに、保存してある組織からRNAの抽出とRNAの品質のチェックを行い、解析可能症例を選択し、GeneChipによる解析を施行した。さらに、各種の正常組織での発現情報をもとに、悪性脳腫瘍のみに発現が亢進している遺伝子を統計解析により選択した。 今回はこのデータベースをもとに、悪性神経膠腫でuniqueな遺伝子のうちで治療の標的となりうる新たな遺伝子30個が選択された。さらに悪性神経膠腫患者の予後と相関する遺伝子として、22種類の遺伝子が選択された。たとえば、EpherinA2遺伝子は悪性神経膠腫で高発現し、患者の予後との相関が認められ、神経膠腫細胞でsiRNAを用いてその発現を抑制すると、細胞増殖能、浸潤能が抑制される事が明らかとなつた。 我々が明らかにした新規標的分子のなかで抗原としての機能を有する分子に着目し、抗体の開発に向け研究を進めていきたく、本研究は基盤研究に基ずく新たな癌治療法の開発を目指すものである。遺伝子発現プロファイルから選択された遺伝子のvalidationを別の患者群sampleを用いて行い、この検討により最終的に標的分子を決定した。これらの標的分子5種類を選択して、抗体の作製にとりかかったところである。
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[Journal Article] Salvage Therapy and Late Neutotoxicity in Patients with Recurrent Primary CNS Lymphoma treated with a Modified Pro MACE-MOPP Hybrid Regimen.2007
Author(s)
Yamanaka R Shinbo Y, Sano M, Homma J, Tsuchiya N, Yajima N, Tamura T, Hondoh H, Takahashi H, Morii K, Onda K, Tanaka R
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Journal Title
Leukemia Lymphoma 48
Pages: 1119-1126
Peer Reviewed
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[Journal Article] Salvage Immuno-Chemotherapy with a Combination of Rituximab,High Dose Cytarabine,Mitoxantrone and Dexamethasone for Patients with Primary CNS Lymphoma:A preliminary Study.2007
Author(s)
Yamanaka R Homma J, Sano M, Tsuchiya N, Yajima N, Takahashi H, Shinbo Y, Hasegawa A, Saitoh T, Tanaka R
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Journal Title
Leukemia Lymphoma 48
Pages: 1429-1433
Peer Reviewed
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