2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18015035
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
安友 康二 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (30333511)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前川 洋一 徳島大学, 大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部, 講師 (10294670)
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Keywords | Notch / Tリンパ球 / CD4 / 免疫療法 / CD8 |
Research Abstract |
本研究ではTリンパ球に発現するNotch分子に着目し、NotchリガンドによるTリンパ球の活性化制御を基盤とした新たな癌免疫療法の開発の基盤研究を目的とする。我々らは最近の研究によりNotch2シグナルが細胞傷害性Tリンパ球(CTL)分化に必須の因子であることを発見しており、この知見を応用した研究を進めた。本年度の研究によって、Notch2シグナルがどのような分子機構でCTL分化を誘導するかについて研究を行い、Notch2シグナルがCSLとCREB1の両者を活性化させてCTLのエフェクター分子であるグランザイムBの発現を調節していることを解明した。CREB1とCSLは両者ともグランザイムBのプロモーター領域に直接結合して転写調節を担っていることも明らかにした。C57BL/6マウス由来の樹状細胞上のDelta1の発現をRNAiで低下させ、その樹状細胞にOVAペプチドをパルスした。その後、それらの樹状細胞とOT-1 TCRトランスジェニックマウスのT細胞をC57BL/6マウスに投与すると、コントロール樹状細胞投与群と比較してCTL誘導が著明に減弱していることが明らかになった。以上の結果から、樹状細胞に発現するDelta1がCTLを誘導する主要なNotchリガンドであると考えられた。Delta1を過剰発現させた樹状細胞を胆癌マウスに投与すると腫瘍拒絶が増強することも確認しており、Delta1-Notch2の相互作用がCTL誘導を増強させるために必須の分子間相互作用の一つであることが解明された。
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Research Products
(1 results)