2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18017021
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
村井 耕二 Fukui Prefectural University, 生物資源学部, 教授 (70261097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
荻原 保成 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (40185533)
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Keywords | 倍数性 / 同祖遺伝子 / 発現調節 / 環境応答 / ゲノム間相互作用 / 倍数性進化 / 花成制御 / 貯蔵タンパク質 |
Research Abstract |
(1)コムギESTの大量解析 : 昨年度までに、コムギの生活環の代表的な組織、および生物的・非生物的ストレスをかけた組織、都合50組織からそれぞれcDNAライブラリを構築し、cDNAクローンの両側から塩基を決定した。さらにホウ素処理をしたコムギ系統から、約4万シークエンスをえた。 (2)生殖成長関速遺伝子(MADSボックス遺伝子)のクローニングと発現解析 : コムギESTデータベースからMADSボックス遺伝子を抽出したところ、同祖遺伝子のセットを一つと勘定して57遺伝子が得られた。57遺伝子中18遺伝子(32%)について、3つの同祖遺伝子が確認され、B, C, D, Eクラスに属する遺伝子に関して、A, B, Dゲノムそれぞれの同祖遺伝子の発現パターンを特徴付けた。クラスE遺伝子については、同祖遺伝子におけるジェネティックおよびエピジェネティック発現制御機構を解明した。 (3)パンコムギの栽培化に関わる遺伝子の発現機構の解析 : パンコムギの栽培化に決定的に重要であったQ遺伝子の構造と発現機構の解析を詳細に行った。 (4)同祖遺伝子のゲノム別発現様式のバイオインフォマティクス的解析 : 比較的発現量の多い5199遺伝子のcontigの相同性解析により、全体の約58%の遺伝子が3種類のゲノムのうち、1つのゲノムからのみ発現している、2ゲノムから発現している、3ゲノムとも発現している遺伝子の発現パターンと座乗染色体を推定した。 (5)貯蔵タンパク質遺伝子座乗領域のゲノム構造解析 : コムギ貯蔵タンパク質遺伝子は多重遺伝子族を構成する。貯蔵タンパク質遺伝子の一種であるグリアジン遺伝子の発現パターンを個々に解析するとともにプロモーター領域の解析を行っている。 (6)オリゴDNAマイクロアレイを用いた塩処理に応答する遺伝子の体系的解析 : 38Kアジレント社コムギオリゴDNAマイクロアレイを用いて、塩処理に応答するコムギ遺伝子を網羅的に解析した。
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