2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境ゲノムからのバイオナノマグネタイト合成遺伝子群の探索
Project/Area Number |
18018013
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
松永 是 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 教授 (10134834)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新垣 篤史 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助手 (10367154)
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Keywords | 磁性細菌 / メタゲノム / バイオマグネタイト / 遺伝子多様性解析 / 結晶形成因子 |
Research Abstract |
湧水などのよく循環した水系の泥から多くの磁性細菌が観察され、球状、桿状、螺旋状、ビブリオ状などの多様が確認された。また、透過型電子顕微鏡観察からそれぞれの合成するバイオナノマグネタイトの形態にも、球状、長形、弾丸状などの多様性が認められた。多様な磁性細菌群を持っサンプルから、磁気的に細菌を誘導・分離する手法であるRace track法によって磁性細菌の分離を行ったところ、一回の分離実験において約105cellsが回収された。 次に、磁性細菌の形態における多様性が確認されたサンプルから、ゲノム抽出を行った。分子系統学的な多様性を確認するため、16S rRNAをターゲットとしたPCRを行い、分子系統樹を作成した結果、これまでに純粋培養が達成されているα-Proteobacteriaに属するMagnetospirillum属やMagnetococcusの磁性細菌と高い相同性を有する配列のほか、未培養の磁性細菌と高い相同性を有する配列が得られた。次に、MDAを用いたゲノムライブラリーの構築を行った。はじめに全ゲノム配列が明らかにされているM.magneticum AMB-1をモデルとして、MDA反応の条件検討を行った。反応に利用する細胞数を検討した結果、10-10^5 cellsにおいて遺伝子の増幅が確認された。また、シークエンスの結果、得られた遺伝子領域はAMB-1のゲノム上において散在しており、増幅に偏りがないことが示された。次に、環境から得られた磁性細菌に対して本手法を適用し、ゲノムライブラリーの構築を行った。得られた20μgの増幅DNAを物理的に断片化した後、BACベクターにクローニングし、ライブラリーを構築した。ライブラリーに含まれる平均インサーート長は約10kbpであり、合計約5Gbpからなるライブラリーが構築された。
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Research Products
(2 results)