2006 Fiscal Year Annual Research Report
ゲノム情報にもとづくM.pneumoniaeの細胞構造の理解と病原性の解明
Project/Area Number |
18018044
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Research Institution | National Institute of Infectious Diseases |
Principal Investigator |
見理 剛 国立感染症研究所, 細菌第二部, 研究員 (80270643)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮田 真人 大阪市立大学, 大学院理学研究科, 教授 (50209912)
佐々木 裕子 国立感染症研究所, 細菌第二部, 研究員 (10196181)
堀野 敦子 国立感染症研究所, 細菌第二部, 研究員 (90270652)
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Keywords | マイコプラズマ / 細菌ゲノム / 細胞骨格 / 細胞付着 / 感染 / 滑走運動性 / GFP / 蛍光タンパク質タグ |
Research Abstract |
M.pneumoniae M129株の全ORF(689個)のほぼすべてをInvitrogen社のGatewayシステムに対応したプラスミドベクターにクローン化した。このうち約130個を蛍光タンパク質EYFPの遺伝子と連結してM.pneumoniaeで発現させ、細胞内局在を蛍光顕微鏡で観察した。今年度の分析で、細胞内で顕著な局在を示すORF産物が新たに8個見つかり(MPN001、MPN022、MPN065、MPN092、MPN117、MPN295、MPN321、MPN387)、これまで見つかったものとあわせると18個になった。これらは接着器官またはその基部に局在していた。MPN295とMPN387はTriton-X100に不溶な機能未知のタンパク質であり、細胞骨格の構成成分である可能性が高い。MPN022、MPN-65、MPN321は代謝酵素のホモログだった。MPN001はDnaNタンパク質、MPN117はリボソームタンパク質RplTだった。また、MPN092は接着タンパク質P1と類似性のあるタンパク質だった。DnaNタンパク質が接着器官の基部に局在することから、この部位にDNA複製装置が存在する可能性が考えられる。トランスポゾンTn4001による挿入変異株の取得も進め、これまで24株を得ている。このなかには細胞骨格成分の候補と考えられるMPN474の変異株も含まれていた。また、挿入変異株をスクリーニングを効率よく行うためにTn4001の構造も改良し、ゲノム中でのTn4001挿入部位を簡単に調べられるようにした。さらに、接着器官と細胞骨格構造の微細構造を知るために、電子顕微鏡による細胞骨格構造の観察や、電顕ロータリシャドウイング法によるP1接着タンパク質の分子形態の観察を行った。
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Research Products
(11 results)