2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18018046
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Research Institution | Research Institute, International Medical Center of Japan |
Principal Investigator |
加藤 規弘 国立国際医療センター(研究所), 遺伝子診断治療開発研究部, 部長 (80293934)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳内 和幸 国立国際医療センター(研究所), 遺伝子診断治療開発研究部, 室長 (30360704)
小林 祥泰 島根大学, 医学部, 病院長 (00118811)
並河 徹 島根大学, 医学部, 教授 (50180534)
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Keywords | 遺伝子 / 脳卒中 / 疾患感受性 / SNP / 関連研究 / 高血圧 / 環境因子 / 多因子疾患 |
Research Abstract |
研究計画として、脳卒中という成因的に"ヘテロ"な疾病カテゴリーを対象として感受性遺伝子を探索するために、(1)臨床病型間比較に基づく関連解析と、(2)多角的かつゲノムワイドな標的遺伝子の選出、さらに(3)モデル動物を用いた疾患感受性遺伝子の探索を進める。本年度当初計画の概要は、以下の通りである。 (1)臨床病型間比較に基づく関連解析のデザイン 本研究では脳ドック受診者中のMRI所見正常者を「対照群」と位置付ける。一方、「罹患群」としては、脳卒中をサブタイプ-無症候性脳硬塞および6種類の有症候性脳血管障害-に分類し、互いに比較しながら疾患感受性遺伝子の関与を各々明らかにする。 (2)多角的な標的遺伝子の選出アプローチ 標的となる遺伝子の選出に際しては、主に2つの研究アプローチ-_機能的候補リストの選出と候補遺伝子アプローチ、(2)芽球化リンパ球を用いた網羅的発現解析-を並行して進める。 (3)モデル動物を用いた疾患感受性遺伝子の探索 脳卒中易発症高血圧自然発症ラットを用いて、逆行遺伝学的手法により脳卒中の感受性遺伝子探索を進める。脳卒中の病態形成における鍵となる因子を同定し、その遺伝的機序の解明と疾患感受性遺伝子としての評価を行う。 従来の研究状況を踏まえて今年度に行った、本研究課題に関連した研究成果としては、(1)脳梗塞の大規模候補遺伝子スクリーニングの結果、疾患感受性候補遺伝子を9個同定するとともに、高血圧に関する感受性遺伝子の探索結果を考慮することで、これらが血圧とは独立した、脳卒中"固有の"感受性遺伝子であることを検証した。さらに、既報の脳梗塞(ラクナ梗塞)の感受性遺伝子PRKCHの追試を行い、日本人でのリスク上昇を確認した(論文投稿中)。
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Research Products
(3 results)