2007 Fiscal Year Annual Research Report
睡眠覚醒サイクル発現におけるオレキシン神経の役割について
Project/Area Number |
18019006
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小金澤 禎史 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 助教 (80431691)
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Keywords | 睡眠覚醒 / オレキシン / トランスジェニックマウス / 細胞外記録 / 脳波筋電図 |
Research Abstract |
摂食行動や睡眠覚醒調節の神経メカニズムは未だにほとんど解明されていないが、近年の研究によって、視床下部外側野に少数が局在するオレキシン神経細胞が、摂食行動や睡眠覚醒調節に重要な役割を持っていることが明らかとなってきた。本研究では、意識下の丸ごと個体動物を用いて、in vivoにおいて、オレキシン神経細胞を同定し、その神経活動を記録しながら、睡眠覚醒を同時に測定し、神経活動と睡眠覚醒ステージとの相関関係を明らかにすることによって、睡眠覚醒サイクル発現におけるオレキシン神経細胞の役割を解明するものである。In vivoにおけるオレキシン神経細胞の同定を行うために、オレキシン神経細胞特異的に光感受性チャネルを発現させたトランスジェニクマウスを作成し、青色光に対する反応を指標にオレキシン神経細胞を同定する。これまでに、トランスジェニックマウスを作成し、in vivo細胞外記録装置のセットアップを終えた。トランスジェニックマウスを脳定位固定装置に固定し、微小電極を視床下部に刺入し、単一神経活動を細胞外記録によって記録した。これまで、オレキシン神経細胞を活性化もしくは抑制することが知られている物質をマルチバレル電極から投与し、それらに対する反応性によって、オレキシン神経細胞を同定してその活動を記録した。同様に青色光を光ファイバーを用いて視床下部に導出し、光に対する応答性、また、神経活動の光制御の可能性について検討した。同時に、オレキシン神経細胞が密に投射している青斑核、縫線核からも単一神経活動を記録し、オレキシン神経によるモノアミン神経核の神経細胞の調節様式を明らかにした。
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