2006 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝学的に神経細胞の活動を変化させることによる、神経回路機能の解析
Project/Area Number |
18019049
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
東島 眞一 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 助教授 (80270479)
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Keywords | ゼブラフィッシュ / トランスジェニック / 神経回路 / 転写因子 / GFP / テタナス毒素 |
Research Abstract |
本研究は、ゼブラフィツシュの系を用いて、特定のクラスの神経細胞を不活化させることにより脊髄神経回路機能を解析することを目的としている。解析する対象としては、Chx10陽性細胞をとりあげた。研究代表者の研究により、Chx10陽性細胞は、逃避行動、遊泳行動、等において同側にある運動神経の活動を直接ドライブするニューロンである、ということを示す結果が得られてきている。Chx10陽性細胞を不活化することができれば、予想されているChx10陽性細胞の回路中での機能に対して、より強い証拠が得られると期待された。 この目的のため、Chx10:Gal4トランスジェニックフィッシュと、UAS:テタナス毒素-GFPトランスジェニックフィッシュを作成した。これらのかけあわせで、Chx10陽性細胞でテタナス毒素-GFP融合タンパク質を発現させることができる。しかしながら、結果は、発現レベルが非常に低く、また、発現もモザイク状に起こってしまい、期待されたような結果は得られなかった。なぜ、発現レベルが上がらず、モザイク状になってしまうかの原因を突き止めている途上である。なお、研究途上で、神経細胞を光照射によって不活性化させる系(光感受性の塩素イオンポンプであるNpHRを用いる)が報告された。体が透明なゼブラフィッシュにとっては、こちらの系の方がよりよいと考えられたので、こちらの系でChx10陽性細胞を不活化させることも同時に試みている。
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