2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18020015
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
篠本 滋 京都大学, 大学院理学研究科, 助教授 (60187383)
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Keywords | スパイク統計 / 待ち時間課題 / 局所変動係数 |
Research Abstract |
申請者が提案した新統計測度「局所変動係数Lv」によって,スパイクを発生した細胞の特性が分類されるだけではなく,細胞層の推定もできることが明らかになった(Neural Computation 2003,J.europhysol.2005).この統計測度の適用範囲をさらに詳しく調べると共に,新しく開発しつつある経験ベイズ法も発展させ,神経スパイク時系列パターンから細胞分類や細胞層の推定を精密に行った.この一方,スパイク時系列データから,もとの発生確率の変動をとらえようとする際の最適ヒストグラムビン幅を決定するという研究も行い,データによってはもとの確率変動を推定することが不可能となる場合があることを明らかにした(J.Phys.A 2004).推定不可能と判断される場合にもヒストグラム(PSTH)を作成することはできても,それはむしろ変動レート推定をしないよりもさらに誤った結果を生む.この問題については現在,解析方法をさらに発展させ,PSTHのビン幅を現実のスパイクデータのみから自動最適化するアルゴリズムを開発することにも成功した(Neural Computation 2007 in press).空間コーディングに関する実験的研究について申請者はこの実験データ解析を行い,現在その共同研究論文がすでに受理されている.
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