2006 Fiscal Year Annual Research Report
神経回路網の成熟過程におけるアクティブ・ゾーンの役割の解明
Project/Area Number |
18021013
|
Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
大塚 稔久 富山大学, 大学院医学薬学研究部, 助教授 (40401806)
|
Keywords | CAST / ELKS / アクティブゾーン / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
私たちの研究室では、アクティブゾーンに局在する新規分子CASTおよびELKSを見出している。これらの分子が神経回路網の形成や維持、また個体レベルでどのような機能を担っているのかを明らかにするために、ノックアウトマウスの作製を解析を行っている。 CASTについてはすでにノックアウトの固体を得ており、電気生理学・生化学的解析を行った。生化学的解析からは、CASTのシグナルが消失している以外にその他のシナプス関連蛋白質において著名な変化は見られなかった。また、CASTと行動との関連を解析するために各種のマウス行動実験の系を立ち上げた。今後、順次基本的な行動解析を行う予定である。とりわけ、学習・記憶や情動に関連したものから進める予定である。ELKSは現在、コンディショナルノックアウトマウスの作製を進めている。ターゲティングベクター作製のために、ゲノムDNAから候補となる5',3'端をPCRにてクローニングして、塩基配列の確認を行った。 CASTおよびELKSについてはそれらの総合蛋白質の同定を試みているが、いまだに候補を得られるにいたっていない。Yeast-two hybridに関してはバックが高く、陽性クローンの数を絞り込むことが困難であった。抗CAST抗体を用いた免疫沈降実験では、CASTを膜から可溶化するための条件が元来強めであるために、弱く結合している蛋白質などは複合体を形成できていない可能性もある。今後、CAST/ELKSを介した複合体可溶化の適切な条件を検討していく予定である。
|
Research Products
(6 results)