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2007 Fiscal Year Annual Research Report

海馬回路網からの刺激に依存した成体神経幹細胞の運命決定機構の解明

Research Project

Project/Area Number 18022008
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

久恒 辰博  The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (10238298)

Keywords海馬 / ニューロン新生 / 運動 / 神経幹細胞 / グルタミン酸 / 細胞増殖
Research Abstract

成体海馬における新生ニューロンの数は、特定の生活習慣(運動や学習)や病態時(脳梗塞や癲癇)に増加することが知られていた。そこで、これまでに、脳梗塞の動物モデル(サル、ラット、マウス)を用いて、どのような仕組みにより、新生ニューロンの数が増加するかについて、検討を進めてきた。サルの中大脳動脈閉塞モデルを用いて、研究を行ったところ、梗塞を誘導した側の海馬では、新生ニューロンの数が、健常時に比較して4倍以上になっていることがわかった。新生ニューロンは、成体海馬において、成体神経幹細胞(タイプ1細胞)から、ニューロン前駆細胞(タイプ2細胞)を経て、分化することが知られている。そこで、本年度は、マウスの自発運動モデルを導入し、どの細胞が応答しているかについて解析を進めた。すると、運動後に、成体神経幹細胞の増殖が顕著に増していることがわかってきた。そこで、さらにこの機構の分子メカニズムを明らかにするために、脳スライスを用いた研究を実施した。これまでに行った予備研究により、海馬回路(貫通線維)を電気刺激することにより、神経幹細胞に、カルシウム応答が誘起されることが示唆されていた。この反応が、カルシウムオシレーション様のパターンであったことから、イノシトール3リン酸(IP3)に関連したカルシウム応答であることが推定された。さらに、成体神経幹細胞の突起は、貫通線維(グルタミン酸神経)部位に到達していることがわかった。この突起部分にグルタミン酸を投与したところ、細胞体の部分にカルシウム応答が見られることがわかった。阻害薬などを用いた実験から、神経幹細胞はmGluR5分子を利用して神経刺激を受け取っていることが示唆された。

  • Research Products

    (6 results)

All 2007 Other

All Journal Article (1 results) Presentation (2 results) Book (2 results) Remarks (1 results)

  • [Journal Article] 成体脳における神経幹細胞と神経新生について2007

    • Author(s)
      久恒辰博
    • Journal Title

      分子精神医学 7

      Pages: 38-43

  • [Presentation] Adult hippocampal neurogenesis2007

    • Author(s)
      久恒辰博
    • Organizer
      日本神経科学会第30回大会
    • Place of Presentation
      横浜市
    • Year and Date
      2007-09-11
  • [Presentation] Activity-dependent regulation of adult hippocampal neurogenesis2007

    • Author(s)
      久恒辰博
    • Organizer
      Neurogenesis 2007
    • Place of Presentation
      東京都
    • Year and Date
      2007-05-15
  • [Book] 成長する脳2007

    • Author(s)
      久恒辰博
    • Total Pages
      207
    • Publisher
      実業之日本社
  • [Book] 大人にもできる脳細胞の増やし方2007

    • Author(s)
      久恒辰博
    • Total Pages
      179
    • Publisher
      角川書店
  • [Remarks]

    • URL

      http://park.itc.u-tokyo.ac.jp/hisatsune-lab/

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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