2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18022034
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
稲谷 大 Kumamoto University, 医学部附属病院, 講師 (40335245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷原 秀信 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 教授 (60217148)
古賀 貴久 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (70372787)
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Keywords | 移植・再生医療 / 神経科学 / 糖鎖 / 脳・神経 / 発生・分化 |
Research Abstract |
軸索誘導に関与する接着因子や受容体、細胞外基質、成長因子のうち多くのガンダンス分子が、ヘパラン硫酸(HS)/ヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)に結合する。生体内において、HS/HSPGは、ヘパラン結合性たんぱく質の作用を修飾していることがしられているうえに、我々の研究グループにおいて、HS/HSPGが網膜視神経組織の発生過程で時間空間的に著しく発現上昇していることを示した。したがって、視神経発生における軸索誘導に関連する因子とHS/HSPG殿相互作用をあきらかにするために、生体内のHS合成に必須の酵素であるEXTIをコンディショナルにノックアウトするEXT1遺伝子改変マウスを作成し、視神経の軸索誘導の変化を観察した。網膜特異的にCreをDKK3-CreトランスジェニックマウスをEXT1oxマウスと交配させ、網膜神経節細胞の軸索が伸長し始めた時期特異的にEXT1を欠損させ、視神経乳頭へのガイダンスを評価したところ、視神経乳頭への軸索投射が障害され、視神経乳頭低形成を生じることがしめされた。また、視交叉形成期にEXT1を欠損させると、視交叉を通過した後、対側眼の視神経軸索に沿って逆行性の異常なガイダンス異常を呈することが示され、さらにガイダンス分子のSlitの作用がヘパラン硫酸の欠損により阻害され、視交叉の形成が障害されていることが示された。
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