2006 Fiscal Year Annual Research Report
新規膜タンパク群による活動依存的シグナル伝達の解明
Project/Area Number |
18022053
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Research Institution | National Institutes of Natural Sciences Okazaki Research Facilities |
Principal Investigator |
岡村 康司 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (80201987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河内 善史 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(岡崎共通研究施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 特別協力研究員 (90435818)
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Keywords | ゲノム / シグナル伝達 / 神経科学 / 蛋白質 / 生理学 |
Research Abstract |
電位依存性ホスファターゼの膜貫通領域と相同性のある分子として、アミノ酸配列データベースの検索により、電位センサー領域のみからなりポアドメインを持たない新たな膜タンパクVSOP1(=voltage sensor only protein1)を同定しVSOPがこれまでミクログリア細胞などで活性酸素産生に関わる電位依存性プロトンチャネルの分子実体であることを明らかにした。今年度はVSOPの分子機能と生理機能について以下の解析を行った。 (1)VSOP1の分子特性の解析 VSOP1は通常の電位依存性チャネルに見られるS4領域に類似した配列をもつ。通常の電位依存性チャネルと同じようなメカニズムで膜電位感知を行っているかを明らかにするため点変異を導入し、電位依存的ゲーティングに与える影響を調べた。S4領域のアルギニンを他のアミノ酸に変化させると電位依存性がシフトしたが、陽電荷をキャンセルまたは陰電荷に変更した場合のシフトは、より開きやすい方向でありまた同じ陽電荷をもつアミノ酸であるリジンに変更しても大きな電位依存性のシフトが見られた。 (2)VSOP1の神経系での役割の解析 VSOP1の神経系での役割を明らかにするため、細胞内ドメインをGST融合タンパクとして精製しウサギに免疫してポリクローナル抗体を得た。従来の電気生理学的解析で発現することが知られていたミクログリアでの発現に着目して解析した。静止時のミクログリアには免疫染色でもin situ hybridization法でも発現が認められなかったが、脳の損傷を冷却金属ボルトの圧着により誘導した場合に活性化したミクログリア/マクロファージにおいてはVSOP1の明確な発現が確認された。 (3)VSOP1ノックアウトマウスの作成と解析 Gene trap法によりVSOP1遺伝子領域に挿入のあるES細胞を用いてキメラマウスを作成した。
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Research Products
(4 results)
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[Journal Article] Ankyrin-G regulates inactivation gating of the neuronal sodium channel, Navl.62006
Author(s)
Shirahata, E., Iwasaki, H., Takagi, M., Changqing Lin, Vann Bennett, Okamura, Y., Hayasaka, K.
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Journal Title
J Neurophysiol 96
Pages: 1347-1357
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