2006 Fiscal Year Annual Research Report
DISC1結合蛋白を標的とした統合失調症の病態研究
Project/Area Number |
18023018
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
尾崎 紀夫 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (40281480)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
貝淵 弘三 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 教授 (00169377)
田谷 真一郎 名古屋大学, 大学院医学系研究科, 助手 (60362232)
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Keywords | 統合失調症 / ゲノム / 神経発達 / DISC1 / 発現 / RNA |
Research Abstract |
・はじめに 昨年度、DISC1に結合タンパクのうち、14-3-3ε遺伝子(YWHAE)のSNP-1(G>C)の頻度が統合失調症では有意に少ないことを確認した。そこで、本年度、1)対象数を増加させ、加えて更新されたHapMap datを反映した関連解析を行う、2)mRNA発現量と蛋白発現量検討を行う対象数を増加させる。以上三点に留意し、これまでの検証結果をより確かなものとした。 ・方法 1)YWHAEの最新HapMap data(release#21)を反映し、またSNP-1に関するsecond-set sampleを拡張し(統合失調症=1045,正常対照者=1376)、関連解析を行った。 2)末梢血から抽出したmRNA発現量と蛋白発現量検討を、対象数を27に増やし、RT-PCR法、Western blotting法によってgenotype毎に差異があるか否かを検討した。 ・結果 1)関連解析の結果:計11個のtagging SNPsで、7個から有意な関連が得られた。SNP-1についてのsecond-set analysisでも、より強固な結果が得られた(Pgenotype=0.000837,Pallele=0.0165)。 2)mRNA発現量と蛋白発現量検討:これまでの報告と同様に、SNP-1のminor allele(C allele)を持つサンプルでは14-3-3εのmRNA発現量と蛋白発現量が有意に増加する結果が得ちれた(one-way ANOVA P-value=0.0251 and 0.0014 in real-time RT PCR and Western Blotting analysis)。 ・考察 YWHAEのSNP-1のC alleleは、14-3-3εの発現を増加させ発症を抑制する、すなわちprotective alleleである可能性が確認された。
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